-C loves you- (ページ18)

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1927年の魔法界ページ18

持ってきた鞄から箒を取り出して急いでトーナメント会場へと向かう

向かっている間にテディに言われたことを思い出す。確か...テディの話じゃ時間を飛んでも場所は、移動できないって言ってたよね。じゃあ、さっきの場所は、私たちの店だった場所よね

いや、でもあの頃のあの場所は、まだポンナムおばあちゃんのパイ屋さんだったはず。なのに私とダグが居たのはどう見てもポンナムおばあちゃんのお店じゃなかった

ふとある考えが頭をよぎった。まさかね...そんな事ないはずよ

私は、気を取り直して箒のスピードを速めた。けど現実は、そう甘くはなくてトーナメント会場だった場所に向かうも誰もいなくて焦りが増す。でもこの時間なら教室や校内には、誰かしらいるはず

急いで校舎の方に向かった。外から校内を覗きこむとそこは教室だったみたいで何やら授業をしている最中で目を凝らして見てみると全く知らない人達がそこには居た。生徒どころか先生すら見た事ない人達でさっき頭によぎった考えが現実だと認識し始める

嘘っ...。飛ぶ時代、間違えちゃった。早くダグのとこに戻らなきゃ

急いで来た道を引き返すも戻った頃には、ダグの姿がどこにもなくて辺りを探し回る。気がつけば日が暮れて人気(ひとけ)も減ってきた。歩き回ったせいか足も痛くて道の端でしゃがみこむ

ほんとにやばい。どうしようやらかしちゃった。また私のせいだ。ダグまでいなくなっちゃったどうしよう。どうしよう...どうしよう...

すると突然、前から誰かに声掛けられた

｢君、大丈夫？｣

『えっ？』

顔を上げるとゆるふわカールがかった髪をした優しそうな男性が不思議そうにこっちを見ていた

｢大丈夫？｣

『私？』

｢あ...あぁ。なんだかすごく困ってるように見えたから｣

『実は、その...。親友とはぐれてしまってずっと探しているんですけど見つからなくてここに来たのは、初めてでどうしたらいいかわからなくて』

少しの間沈黙が流れた後男性が口を開いた

｢そうか。宿は、取ってあるの？もしかしたらこんな時間だし。もう戻っているかもしれない｣

私は、首を横に振って

『こんな遅くまでいるつもり無かったから』

と言うと男性は、難しい顔で何かを考えたあと苦笑いしながら

｢じゃあ、広くはないけど良かったら今日だけでも家に来る？｣

そう聞いてきた