7.一緒に ページ7
「…ま、まぁ…。
今体育がサッカーなもので…。」
「あぁ、女子が言ってたな。
羨ましいわ。俺らバスケなんだよな〜。」
逆に私はバスケのほうが羨ましい。
室内競技が良かったや。
「んで、リフティングだっけ。
練習まで未だ時間あるし、
ちょっと付き合ってやるよ。」
「…へっ…。」
サッカー部の彼に見られたくなかった、というのが本音。
私の前で、ヒョイっと楽な感じでボールを上げる御影くん。
「まぁ、慣れるまではさっきの感じでいんじゃね?
ほら、さっきお前がやってたみたいに、
1回上げて1回キャッチする感じで。
そんで、慣れてきたらちょっとずつ連続でやってみるとか。」
傍にあった段差に腰掛けて、
やってみろ、と私をじっと見つめる。
私はコクッと頷いて、
ボールを足に落とした。
「そうそう、ここに当てる感じで、なるべく上に…」
「おっ、良い調子良い調子!」
「大分出来るようになってきたな!」
あれ、なんかよくわかんないけど…
「楽しいかも…」
御影くんが教えるのが上手なだけかもしれないけど、
ちょっとずつ楽しくなってきた。
「お疲れ!大きな進歩だな。」
立っているのに疲れて御影くんの隣に腰掛けると、
ぽんぽんと優しく肩を叩かれる。
「1日で大分ね…
御影くん、教えるの上手だね。」
「そうか?そんなら良かったけど。」
「うん、ほんと助かった。
ありがとう、御影くん。」
ニコッと笑えば、彼も優しく微笑む。
「ん、どういたしまして。
…あ、そうだ。1つだけ良いか?」
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あけましておめでとうございます!!
今年も皆様にとって良き1年となりますように!
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照山紅葉(プロフ) - まむさん» コメントありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!今後とも宜しくお願いします〜! (1月18日 7時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
まむ - 玲王くん、それはな、嫉妬って言うんや。ほんっとうにこの話大好き愛してます (1月17日 22時) (レス) @page15 id: 92ead78b3b (このIDを非表示/違反報告)
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