検索窓
今日:128 hit、昨日:150 hit、合計:83,493 hit

40.呼び方 ページ40

目に涙を浮かべているAの話を


特に何も言わず、黙って聞いていた。









あっという間に時間は過ぎていった。













「落ち着いた?」


「…うん、大分。」







自分で言うのもあれだけど、

やっぱ幼馴染みパワーって凄いな。


 



「私のことで巻き込んでごめん。」


「そんなの今に始まったことじゃないだろ?」


「まぁそうだけど。」






落ち着いてくれたなら良いんだよ、と


優しくAの頭を撫でる。







「千切がいてくれて良かった。」





「…。」







「千切…?」









いや、結構前から言おうと思ってはいたんだ。














「なぁ、





名前で呼べよ。」









幼馴染みだろ、俺達。


元々は名前で呼んでたじゃん、お前。










「…え?このタイミングで!?」










いつまでもそんな男のこと
 
考えさせてたまるか。












「つーか、『千切』って呼ぶようになったの、

中学上がってからじゃん。



なんで変えたんだよ。」






俺はずっとAって呼んでるのに。






「ん〜。でも同じ学校でもなくなったしね…。」


「…は?」






理由がよく分かんねえ。





「ほら、覚えてる?中1の時さ。



友達の前で、名前で呼び合ってたら、




『Aちゃんと千切くん、付き合ってるの!?』




って言われたの。」







「あ〜。」






確かにあったわそんなこと。


そん時は『幼馴染みだから』っつって、



Aが誤解を解いたんだっけ。






別に俺からしたら、



勘違いされたって良かったんだけど。









「それからだね、



千切って呼ぶようになったの。」





「ふーん…ていうか、

いきなり『千切』って呼び方変えられた俺の気持ちも考えろよ。」



「…それは…うん、ごめん。」






まぁ、距離が遠くなったわけではないし。






「これからは名前でよべ。


俺の母さんだって姉ちゃんだって『千切』だぞ。」



「確かに…。」






相変わらず馬鹿だな。















「…ひょーま。」














「…!?」



















「ふふっ、呼んだだけ〜♪」









この野郎。



俺の気も知らないで…。









「…反則だろ。」








熱くなった頬を隠したくて、



クシャッと彼女の頭を撫で顔をそらした。

41.登校→←39.傷



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (78 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
287人がお気に入り
設定タグ:ブルーロック , 御影玲王 , 千切豹馬,凪誠士郎   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

照山紅葉(プロフ) - まむさん» コメントありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!今後とも宜しくお願いします〜! (1月18日 7時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
まむ - 玲王くん、それはな、嫉妬って言うんや。ほんっとうにこの話大好き愛してます (1月17日 22時) (レス) @page15 id: 92ead78b3b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:照山紅葉 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年12月31日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。