34.病院 ページ34
そっか、
千切も確か、怪我とかしてたもんね。
「Aちゃんのお母さんとね、
『東京で一緒にお買い物したい』って話してたから、
夏休みにでもどうかって誘われちゃって♪」
それで、ホテル探すなら家に泊まれば?って
お母さんが言ってしまったそう。
ていうか、鹿児島ってもう夏休み中なんだ。
うちは進学校ってこともあって
特編授業みたいな感じで明日までは学校がある。
「あ、一旦Aちゃんの家に止まるわね。」
そう言って家の前に車が停められる。
「あ、荷物下ろします。」
「駄目に決まってるでしょ!
Aちゃんは座ってなさい!」
千切家はこっちからしたらお客さんも同然なのに…。
すると、突然車のドアが開いた。
「よっ。」
「おわ、千切?」
千切が隣に乗り込んでくるではないか。
「久しぶり…?」
「そうだな、元気そ〜じゃん。」
「あはは、千切も相変わらず。
また髪伸びたね?」
「あぁ、このまま伸ばすのもアリかもな。」
久しぶりの千切は、
なんだか更に別嬪さんになった気がする。
お姉さんに似てきたな〜。
「そんで、
Aちゃんは足を捻ってしまったと??」
「少〜〜〜〜〜しね。」
「少〜〜〜〜〜しか。」
はぁ、とため息をつかれる。
幸せ逃げるって習わなかったのか。
「お前、昔から体硬すぎなんだよ。」
「うるさい。」
「中学のときとか、一体何度手足ヤッたよ?」
「何回だろ、ええっと…。」
「5回。」
「エ、ソンナニ、?」
千切ママに病院まで送ってもらい、
千切におぶってもらって病院の中に入る。
「車椅子に座るか?」
「大丈夫、」
他に使う患者さんもいるだろうし。
「でもあの、千切さん下ろしてください」
「あーなんも聞こえねー。」
「この状態は恥ずいから!!」
私の言うことに耳を傾けない。
取り敢えず受付前の椅子に下ろしてもらい、
千切は受付に行ってくれた。
「東京の病院ってなんかデカくね?」
「人多いからかな。」
15分くらい待って、
やっと名前が呼ばれた。
取り敢えず…
体育祭までに完治してくれるといいんだけど…。
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照山紅葉(プロフ) - まむさん» コメントありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!今後とも宜しくお願いします〜! (1月18日 7時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
まむ - 玲王くん、それはな、嫉妬って言うんや。ほんっとうにこの話大好き愛してます (1月17日 22時) (レス) @page15 id: 92ead78b3b (このIDを非表示/違反報告)
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