26.やる気 ページ26
「あんた、玲王とどういう関係なの!?」
「付き合ってるの?」
「いやいや、」
私みたいな顔面の奴が付き合える程度の人ではないでしょうに
玲王からみんなの前であんなこと言われたら、
そりゃあこうなるんだろうけど…。
もうあれは昨日のことなのに、
女子たちにそんなことばかり聞かれる。
「友達だよ、友達!!」
「じゃああれは何!?
変な駆け引きでもしたわけ?」
してるわけない。
いいから退いてくれ、
目立ちたくないんだ私は。
「うるさ〜。
違うって言ってんだから違うでしょ。
めんどくさいよ。」
「なっ…凪くん…。」
玲王の席を陣取ってる彼のひと声で
サッと自分の席に戻っていく。
「凪くんありがと…。
ごめんね煩くて。」
「煩くしてたあいつ等が悪い。」
折角寝てたのに起きちゃったじゃん、
と欠伸をしながら体を起こした。
玲王の席にいるってことは、
今日は朝練でもあったのだろうか。
「はぁ、体育祭とか暑いしめんどくさ。
ていうか、もう立つことがめんどくさい。」
「それはヤバいぞ凪くん。
体育祭サボりそうだね君。」
「え、サボるけど。」
「なんでだよ、玲王が許さないんじゃない?
ダンスとかでも、ペアの子が1人になっちゃうよ。」
「てきとうに声かけられた人から選んだけど
名前覚えてない〜。あの人一人二役できないの?」
「いやいや、それはそれで寂しいでしょ!」
凪くんほんとやる気ないな。
去年はどうしてたのか気になる。
「凪くんも玲王も背が高いから、
ペアの子も大変だろうね。」
「男女の時点で身長差あるもんね。
レオとAとか、何センチ差?」
「30センチとかかな…。」
小学校で使う30センチ物差しが簡単に入るくらいって考えると
かなり身長差あるな。
横に並んで歩くだけでも見上げるくらいだもんね。
「Aちっさいよね〜。」
「おい、それを言うな。」
私の手を掴んでむにむに触ってくる。
私をなんだと思ってんだおい。
「Aの手、ちっちゃくて柔らかいよね。」
「ちっちゃいも柔らかいも要らないよ。」
「こら、お前ら俺の前で堂々といちゃつくな。」
後ろからヤツの不機嫌そうな声が聞こえてきた。
「レオ嫉妬してんの〜?」
「そんなんじゃねぇって。」
287人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
照山紅葉(プロフ) - まむさん» コメントありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!今後とも宜しくお願いします〜! (1月18日 7時) (レス) id: 4eedfa653b (このIDを非表示/違反報告)
まむ - 玲王くん、それはな、嫉妬って言うんや。ほんっとうにこの話大好き愛してます (1月17日 22時) (レス) @page15 id: 92ead78b3b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ