５７ 真犯人 ページ12
未だに背中がゾクゾクしているコナンは、遠ざかっていく加州を眺めていた。
何をしようとしていたとか分かっていたのか？
と冷や汗が止まらない様子で、静かにレンズを閉じて頭を一度リセットさせる。
自分らしくない事をしてはいけない。早く犯人を見つけなければと本来あるべき姿に彼は戻る。
まず、暗転から明かりがついた時真っ先に声を上げたのは栗山秋子だった。
その後、拳銃と硝煙反応を示した肩掛けが発見された。拳銃にはマニキュアが付着。
殺された新山慎二との関係性がある人物はこの会場に山ほどいるが、その中でも怪しいのは栗山秋子だ。
彼女は、新山と許嫁の関係だったらしいが仲睦まじく円満なカップルだったようだ。
それ故に彼女も彼が射殺された事に酷く動揺していた。
けれど、どうしてもコナンはAの疑いが消えた今、彼女に何かが引っかかっていた。
何かを見逃している…と。
「けどよー、あの姉ちゃん悲鳴上げるの速かったよな。」
「だよね！明かりが着いた途端叫んでたもんね！」
「動体視力が良かったのでしょうか？」
「今まで話していた相手なら、その変化にも気付いたのかもしれないわね。」
コナンの近くで会話を広げる少年探偵団と哀の言葉に、コナンはそのつっかかりが取れたように今回の事件の真相にたどり着いた。
「ねーねー、お姉さん」
「ん？何？ぼく。」
「どうしてずぅっとその右手を握り締めているの？」
その質問にその場にいた一同が、彼女の手を凝視した。
当の本人は顔を青くさせて、その掌をコナン君に見せて何でもないよ。と言って背中に隠そうとした。
けれど、コナンはそれを許さない。
瞬時に彼女の手を取り爪を見つめた。
「あれれ〜？可笑しいなぁ。この爪どうしたの？マニキュアが所々剥がれてるねぇ？」
「…っ、さっき当てちゃったみたいで」
「見せて頂いても宜しいですかね？」
コナンの手を払い除けるが時既に遅し。
警部がすかさず間を詰めて、彼女の爪を穴が開くほど見つめた。
「…確かに、不自然な取れ方ですな。」
この爪のマニキュアを鑑識に回せ。と高木刑事に伝えると慌て出す彼女。
「なっ、なんで私が疑われているの！？その女が犯人なんじゃ！」
指をさしたその先にはAが立っていた。
『確かに同じ色のマニキュアです。けれど、私の爪はどれも取れていないんです。それに、会社によって成分も微妙に変わるんですよ？』
観念しろ。と言わんばかりにAは攻め立てた。
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あごしわ - コナンって光合成みたいに推理しなきゃ逝っちゃう呪いでもかかってるんじゃないかなって思う時がある。 (2020年1月1日 3時) (
レス) id: d41c4bfd58 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 式さん» その案名案ですね！！そうします！！暖かいコメントもありがとうございます(´∇｀) (2018年8月7日 8時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
黒桜 亜琉麻(プロフ) - 上でお願い申し上げます！ (2018年8月7日 2時) (レス) id: e742954296 (このIDを非表示/違反報告)
璃奈 - 上でよろしくお願いします。 (2018年8月6日 22時) (レス) id: 9d081775ee (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - 上で、式さんのような感じがいいです。続き楽しみにしてます (2018年8月6日 14時) (レス) id: 01a97476ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧月 | 作者ホームページ：http://fblg.jp/510814/
作成日時：2018年5月5日 21時
