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55 謝罪 ページ10

どうやら、警部さんたちは納得したようで溜息をつき、紛らわしい事はやめて頂きたい。と言って他の容疑者の元へと歩いて行った。

彼らのおかげで警部さんたちの中では容疑者から外れたようだ。警部さんたちの中では…ね。

未だに睨みつけてくるコナン君に気付かないふりをして、安室さんの元へと歩み寄る。


『……来てくださらないと思っていました。』

「勘違いなさらないで下さい。神田さんの願いがあっての事です。」

『そういう事にしてあげます。ありがとうございました。』


素直じゃないなと思いながらも頭を下げる。
きっと、彼のプライドの問題もあるんだろうと察する。

その近くにいた、渡辺さんと神田さんにも振り返る


『御二方もありがとうございました。』

「貴方に何かあったら大変ですからね。」

「これも仕事の内です。」


なんてカッコイイことを言うんだ。と感動していると、神田さんがふいに頬を掻き申し訳ない。と言った。


『何の事です?』


皆目見当もつかず、首を傾げれば彼は安室さんを見ながら答える。


「彼に話せるギリギリの所まで話しました。」


どういうことか。と尋ねようとしたけれど、それを悟った彼は続けて話し始める。


「彼は優秀な人材です。それ故に探究心と正義感が強いと私は思っています。」

『ええ、それは存じ上げています。』

「恐れながら彼は貴方の事を潜入している組織の一員だと思っていたようで、数々の無礼をお詫びします。また、貴方は関係の無い人物だと理解して貰うために、貴方の立場をギリギリまで伝えました。」

『彼は納得していましたか?』

「表面上は…ですが。」

『仕方の無い事です。本当の事を知らない彼は恐らく未だに半信半疑でしょうし。もしかしたら、神田殿と繋がっている組織の一人と思われているかもしれませんね。』

「…申し訳ありません。」

『謝ることではありません。元々、この時代の再重要人物と関わってはいけない事になっているのにも関わらず、関わってしまった私に落ち度があります。』


そう、本来ならば関わってはいけない人物なのだ。
もちろんコナン君も。
私だから許される事でもあるのだが、ここまで警戒されるとは予想外だったし、あれ以降会うなど思ってもいなかったのだから。

安室さんの事だから私の事は口外しないだろうけれど、コナン君はそれを怪しんで更に警戒されるのは関の山だ。

さぁ、どうやって切り抜けようか。

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あごしわ - コナンって光合成みたいに推理しなきゃ逝っちゃう呪いでもかかってるんじゃないかなって思う時がある。 (2020年1月1日 3時) (レス) id: d41c4bfd58 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 式さん» その案名案ですね!!そうします!!暖かいコメントもありがとうございます(´∇`) (2018年8月7日 8時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
黒桜 亜琉麻(プロフ) - 上でお願い申し上げます! (2018年8月7日 2時) (レス) id: e742954296 (このIDを非表示/違反報告)
璃奈 - 上でよろしくお願いします。 (2018年8月6日 22時) (レス) id: 9d081775ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 上で、式さんのような感じがいいです。続き楽しみにしてます (2018年8月6日 14時) (レス) id: 01a97476ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/  
作成日時:2018年5月5日 21時

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