37 園子の誘い ページ39
NOside
「…という事なんだけど、蘭も一緒に行かない?」
「え、でも私…一般人だし」
「大丈夫よ!知人同行可って書いてあったんだから!」
「え…でも……」
学校帰りの女子高生二人組は、年頃の女の子らしく恋バナで盛り上がっているわけでもなく、明日にある鈴木財閥に宛てられたパーティの事で持ち切りであった。
その令嬢である鈴木園子は親友である毛利蘭をパーティに誘おうと必死。
けれど、当の蘭は財閥が集まるそのパーティに引き目を感じて素直にOKと言えない。
「だって、政府の人とかも来るんでしょ?」
「ん〜まぁそんな事も書いてあったけど…大したことないわよ!ケーキもご馳走も食べ放題よ!?」
きっと、イケメンだっているはずよ!と目を輝かせる親友に蘭は目をパチクリさせる。
「蘭は行きたくないわけではないんでしょ?」
「そうなんだけどさ」
「じゃあ行きましょうよ!あのガキンチョも誘って」
コナン君を?と不思議そうに声を発しようとした時、下から声が聞こえた。
「僕がどうしたの?園子姉ちゃん」
「コナン君!」
「丁度いいところに!」
「へ?」
いつもはタイミング悪く現れるコナンに園子は嫌気をさしていたが、今回ばかりはタイミングが良すぎる事に目を輝かせた。
蘭は蘭で突然の登場に苦笑いを浮かべて、園子が彼にパーティの事を説明する姿を見つめていた。
「ね!行きたいでしょ?」
「僕は別に……」
「それ本当ですか!?」
「俺達も連れてってくれよ!」
「歩美も行きたい!!」
「…げ。」
まぁ、こんな時間にコナンだけいる訳がなく、後から話を聞いていた少年探偵団が園子を見上げた。
その光景に彼女は頬を引きつらせて、数歩後ずさった。
「コナン君だけ誘うのはずるいですよ!」
光彦に続いて他の二人がそーだそーだ!と拳を上げて訴える姿に園子は頭をかかえる。
普段から大人しいコナンならともかく、ちょこまかと走り回る子供たちと一緒では、子連れに見えてしまうではないか。そんな事を思っていた。
その後からやってきた灰原哀は、何事かとコナンに問い内容を聞くとクールな彼女が珍しく目を輝かせるではないか。
それにはコナンと園子と蘭は驚いた。
こうなってしまっては仕方がない。と思った園子は
「ええい!ガキども!この園子様に付いてこい!」
「「おおーー!!」」
開き直った園子に、苦笑するコナンと蘭も結局付いていくハメになってしまったのだ。
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朧月(プロフ) - 名無しさん» 当時の私が設定で考えていた事は、この不死ノ少女が続編に行く前は、2017年生まれであっても現在の西暦は伏せていたためそのようにしました。なので、続編では初代がコナンに本当の歳を話して西暦は明らかになっています。 (2018年11月17日 12時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 年齢不詳なのに生まれた年が2017年の設定なんですね (2018年11月16日 23時) (レス) id: 29bc82e604 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - かなみさん» 初めまして!ありがとうございます!!これからも楽しんでいただけるように頑張ります(^-^) (2018年5月3日 17時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - ミッテさん» 大好きと言って頂きありがとうございます!そうですね、二人は何でもかんでも組織の人間って考えるのを直すべきですよね笑 (2018年5月3日 17時) (レス) id: 270593a483 (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - 初めまして…このお話大好きです続きを楽しみにしてます。誤解が早く速やかに解けますように(笑) (2018年5月2日 15時) (レス) id: 48cf8ea98d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/
作成日時:2018年4月15日 23時