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カナエとしのぶは、師範が今まで一線を引いて接してきていた事、決して姉と呼ばせてくれなかったこと…今までの彼女の行動と全てが繋がった事に、胸が締め付けられた。
「…今までなんで私たちに言ってくれなかったんですか！」
しのぶは勢いよく立ち上がって隣の師範に問いかける。
横になっているカナエは、立ち上がった妹の名を呼ぶものの、止めはしなかった。
『言っていたらきっと二人は危険を犯してでも、あの鬼を討伐せんと動いていたでしょ？』
Aの図星を突いた言葉に、二人はぐうの音も出ないようで言葉に詰まった。
『それが分かっていて、言えるはずが無いでしょ？…それに、これは私の問題だから、二人が危険を犯す事じゃ無かったんだよ』
“無かった”過去形の言葉に、しのぶは顔をしかめた。
しのぶの表情で、その心情を察したAは薄っすらと笑みを浮かべた。
『しのぶは察しがいいね……二人は童磨に顔が割れてしまった。私が関わるなと言っても、向こうが勝手に関与してくる。これからは二人にも危険が降りかかってくる』
泣きそうな顔で、カナエとしのぶを見つめるAに、カナエは布団の中から手を伸ばして師範の手を握った。
「なら、もう姉さんって呼んでもいいですか？」
「姉さん！今はその話をしてる場合じゃ！！」
「あら、だって、師範の秘密はもう私たち知れたのよ？なら、一線を引く必要はないんじゃない？」
「確かにそうですけど……」
予想もしていなかったカナエの言葉に、Aは目をパチクリさせた。
しのぶも姉に毒気を抜かれたようで、大きく溜息をついている。
『……今まで散々距離を置いてきた、こんな酷い師範が姉と名乗っていいの？』
「ふふ、私もしのぶも、ずっとそんな師範を姉と呼びたかったんですよ？」
「そうです、諦めてください」
優しい姉妹の声色と瞳に射抜かれたAは、気付けば涙を流していた。
幼い頃に家族から離され、近しいものは殺され、彼女の周りには胡蝶姉妹しか残っていなかった。
その姉妹でさえ、童磨に狙われていると分かったからには、さらに距離を離しつつ守らなければと心に決めた矢先に、「妹になりたい」と言われた言葉だった。
Aの涙を誘うには十分な言葉だ。
ホロホロと涙を流す
胡蝶姉妹は、姉が泣き止むまでずっと手を握り続けていた。
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ゆり - え！待って、私も桜柱なんだけど❗しかも、桜の呼吸一緒です (2021年11月11日 20時) (
レス) @page1 id: b7d6d649b3 (このIDを非表示/違反報告)
＊舞夜＊(プロフ) - 面白かったです！ �，任�願いします！！ (2021年10月4日 18時) (レス) @page49 id: a571a62cd6 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 安仙任さん» こちらこそ、引き続き読んでいただきありがとうございます！ (2021年1月7日 15時) (レス) id: 2c921dc331 (このIDを非表示/違反報告)
安仙任(プロフ) - 続きを書いてくれてありがとうございます。これからも応援しています！私は�，�いいです！ (2021年1月7日 13時) (レス) id: 80f06437e4 (このIDを非表示/違反報告)
蕨 - �，任茲蹐靴�お願いします (2021年1月7日 11時) (レス) id: e40d74d461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧月 | 作者ホームページ：http://fblg.jp/510814/
作成日時：2020年4月7日 16時
