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『わ、私のこと、か、かわいそうだって、かってに、思わないで！！』
「ん？一人で泣いていた女の子を可哀そうだって言うんだぜ？」
『ひ、一人じゃないもん！』
男は、面白そうに目を細めて口元には扇子をあてがう。
『お父さんも、お母さんも、弟も妹もいる！！一人なんかじゃない！！』
ねっとりと見つめてくる瞳に、少女は怯えながらも声を張り上げた。
それでもやはり怖くて、目の前の女性の羽織をぎゅっと掴んだ。
涙が流れそうなのを必死に堪えて、女性みたいに男を睨みつける。
「ならそうだ！君の家族を皆殺しにしたら、君を食べにくるよ！うん！そうしよう！」
面白おかしく満面の笑みで語る男。
思ってもいなかった言葉に、少女の胃がヒュッと急降下するような感覚に陥る。
家族が全員死ぬことを想像して、じわじわと涙が溢れてくるのをよそに、男は続けて言う。
「家族がいなくなれば君は可哀そうな子供になる！そうすれば俺が食べて幸せにしてあげられる！」
嬉しそうに笑う男を見て、少女はポロポロと涙を流した。
「君の匂いは覚えたし…簡単に見つかりそうだぜ！」
少女が力強く女性の羽織をぎゅっと掴んでいると、その手に女性は優しく自身の手を重ねて少女に微笑みかけた。
「なぜ、この子に執着する。貴様は女を好んで食べると聞いていたのだが」
「俺が食べたいと思ったのに理由なんているの？ただ気に入ったから食べる。それだけの事だよ？」
「どうやら、貴様の頭はねじ曲がっているようだ」
「死にそうな人間がよく吠えるね」
冷たい瞳を向けたと思うと、扇子をふりかざそうと腕を上げた。
女性が殺されると思った少女は、勇気を振り絞って女性の前に出た。
『わ、私を食べたいならっ…こ、この人は、か、かんけいないでしょ！？』
両手を広げて、目をぎゅっと瞑りながらも恐怖から涙が次から次へと流れ落ちる。
「馬鹿者っ！どきなさい！」と声を張り上げる女性を無視してその場に立ち続ける少女。
「んー、それもそうか。じゃあ、君、俺が食べに来るまで死んだらだめだからね？」
一瞬で間合いを詰めた男は、少女の顔を覗き込んだ。
そして、「あ！」と何かを思い出したかの様に声を上げる。
「君の名前！聞いてなかったね。なんていうの？」
言いたくないと、フルフルと顔を左右に振れば、しゃがみこんで扇子を少女の首元に当てられる。
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ゆり - え！待って、私も桜柱なんだけど❗しかも、桜の呼吸一緒です (2021年11月11日 20時) (
レス) @page1 id: b7d6d649b3 (このIDを非表示/違反報告)
＊舞夜＊(プロフ) - 面白かったです！ �，任�願いします！！ (2021年10月4日 18時) (レス) @page49 id: a571a62cd6 (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 安仙任さん» こちらこそ、引き続き読んでいただきありがとうございます！ (2021年1月7日 15時) (レス) id: 2c921dc331 (このIDを非表示/違反報告)
安仙任(プロフ) - 続きを書いてくれてありがとうございます。これからも応援しています！私は�，�いいです！ (2021年1月7日 13時) (レス) id: 80f06437e4 (このIDを非表示/違反報告)
蕨 - �，任茲蹐靴�お願いします (2021年1月7日 11時) (レス) id: e40d74d461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧月 | 作者ホームページ：http://fblg.jp/510814/
作成日時：2020年4月7日 16時
