25 引き止め ページ27
斜め上の行く返答に、裕眞は口元に手を置き吹き出しそうになるのをなんとか堪える。
まさか茶漬けが出てくるとは思いもしなかっただろう。
「寝て起きたら朝が来る！当たり前のように朝が来る！……で、でも…爆発したら君にも僕にも朝は来ない…なぜなら死んじゃうから」
「そんな事は分かってる」
「ええっ！？止めた方がいいと思うけどなぁ…だって、死んじゃったら…死んじゃうんだよ？」
もはや、止めるのに暴走を始めた敦の謎の気迫に、少年は引き始める。
あまりにも突拍子な、おかしな言葉を連発する敦に、笑いが耐えきれず口元と腹を抱えながら痙攣する裕眞。それを見て裕眞に同情する太宰。
そこから更に謎の止めセリフが加速し始める敦に、少年は「こいつ危ないヤツだ」と認識し更に引く。
そして、笑いすぎて瀕死の裕眞も裕眞で三途の川が見えそうになっていた。
「ね？だから、爆弾なんか捨てて、一緒に仕事探そう。」
「い、いや、ボクは別にそういうのでは」
引きすぎて恐怖を感じている少年は、起爆装置を持っていた手をほんの少し緩めた。その隙を太宰と国木田は見逃さなかった。
「今だ！」
「独歩吟客！！
一瞬で、国木田が異能力を使うと、現れた鉄線銃で少年の持つ起爆装置に引っ掛け取り上げる。
「確保！」
一瞬の出来事に少年が驚いてる暇もなく、国木田が投げ飛ばした。
確保された少年を見て、敦が安堵していると、後ろから腹を抱えた裕眞が歩み寄る。
「万事解決ですね……あ」
「「あ」」
何か踏んだと思って、下を見てみればそこには先程国木田が取り上げた起爆装置。
しかも、彼の足は釦をしっかりと踏みつけている。
ピッという音まで鳴るものだから、全員が声を漏らした。そして、一同の視線が裕眞に集まるが当の本人は「えへへ〜」と笑って誤魔化す。
「うわあああああああああ！爆弾！爆弾！あと五秒！？」
爆弾に比較的近くにいた敦にが叫ぶと、太宰達を見上げ、未だに爆弾の隣にいる人質の少女を見つめる。お互いに冷や汗を垂らし、今にも泣き出しそうな表情を浮かべた。
次の瞬間、敦はその少女を引っ張り、太宰に向かって投げると自身は爆弾に覆いかぶさった。
驚愕な行動に、流石の太宰でも慌てたようで敦に向かって走る。
「莫迦っ！！」
ピピーッと残り零秒を知らせる音が鳴ると、敦はぎゅっと目を閉じた。
しかし、いくら待っても痛みは訪れず、恐る恐る目を開けた。
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マナ(プロフ) - とても面白かったです！！続きがすごく気になる…頑張ってください！応援してます！！ (2020年8月25日 19時) (
レス) id: da5e25c6ab (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - かりんとうさん» こんにちは。楽しみにして頂いてありがとうございます...ただ、中々更新出来ず申し訳ないです(汗) (2019年5月21日 8時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう(プロフ) - こんばんは、とても面白くてこの先に広がるこの作品をとても楽しみにしています！これからも頑張ってください！！！ (2019年5月7日 21時) (レス) id: f31ecb66db (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 音奏さん» その様に言って頂きとても嬉しいです(^-^) 更新頑張ります。 (2019年5月1日 20時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)
音奏 - このような、素晴らしい作品を作れるなんてとても凄いです。続き、楽しみにしています。 (2019年5月1日 16時) (レス) id: 0e776977f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧月 | 作者ホームページ：http://fblg.jp/510814/
作成日時：2019年4月29日 17時
