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135 天才 ページ6

その光景を見た、教師と生徒の生唾を飲み込んだ音が聞こえた。

Aがその手を広げれば、小鳥よりも小さい鳥が炎を纏っていた。
彼女が握りつぶしたことで、掌の上で力なく横たわり、彼女がふぅんと声を漏らした刹那その鳥は一枚の紙に戻った。

それを見ていた教師が慌てて飛んできて、初代の手を見るが火傷一つ付いておらず、教師は驚いた。
教師の頬に手を当てたAは痛そうに強張る彼女の傷を一瞬で治す。

何が起こったのか分からぬ教師に、それを見ていた学園長と生徒たちは固まり唯々初代を見つめていた。
そんな中、一人の男子学生が立ち上がった。


「...へぇ。だてじゃないね、初代様。」


肩まで伸びた髪を一纏めにした綺麗な黒髪はどこか、陸也を連想させる。
Aは彼を見ると、目を細め一歩また一歩とゆっくりと近づいた。


「どう?あの式、結構自身があったんすけど...初代様には効きませんか。」


馴れ馴れしい態度に、チリンチリンと複数の鈴が鳴る。
学園長も怒りに震え、初代に近づこうとするが彼女自身が手でそれを制止する。


『生憎私には、光と炎の加護があってね。あまり効かないのよ。』

「ふーん。」

『特に、弱い力には何も感じないし、怪我すらしない。』


どこか不服そうな顔を浮かべていた彼は、その言葉を聞いて眉を吊り上げた。


「...それじゃあ、俺は弱いって言いたいんですかね?」

『あら、耳は良いようね。』


クスッとAが笑えば、他の生徒も続いてクスリと笑う。
それが恥ずかしかったのか、顔を赤く染め悔しそうに唇を噛んでいる。

日頃からクラスで浮いた存在なのだろうと、勝手にAは思った。

自分が笑われるこの空間を作り出したAを睨むと、再び彼は何かを飛ばす。


「光と炎以外も俺は扱えるっ!!」


そう言って、振りかざす手を避けて距離を保つ彼女。彼の懐から出てきたのは、大量の蜂。
しかも、凶暴性の高いキイロスズメバチ。

襲い掛かってくる蜂を結界で防ぐA、教師陣も結界を貼っていたが、生徒はそんな余裕は無いのか教科書やノートで顔を守っている。
Aは目の前の彼が暴走状態であることを確認し、懐から式神を取り出し息を吹きかける。

瞬く間にその紙は無数の蝶へと代わり、無防備な生徒たちの元へ蜂を回避しながら飛んでいく。
そして、生徒の周りに集まると彼らを包むように簡易結界を形成するのであった。

136 紙一重→←134 到着



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Aqours?(プロフ) - 素晴しい小説を有難う御座います。本当にストーリーの構成やキャラクターの発言において全て読みやすいうえに解釈一致でした…改めて素晴しい作品を有難う御座いました。 (5月1日 3時) (レス) id: f32673621d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とても面白くて一気に読んでしまいましたw素晴らしい小説を作っていただきありがとうございます!!!! (2022年12月20日 12時) (レス) @page48 id: 3ad15612f6 (このIDを非表示/違反報告)
雪モチ(プロフ) - 1話から一気読みして来ました!ホントに面白くて時間をいつの間にか忘れるほどでした(笑)このような素晴らしい小説を作っていただき読まさていただきありがとうございます。完結おめでとうとございます!お疲れさまでした!! (2021年12月1日 19時) (レス) @page48 id: 920125ce92 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - こんばんは☆初めましてm(_ _)m刀剣乱舞アニメやゲーム大好きでコナンとのコラボ短編を含め全て読ませて頂きました(^ν^)ただ全体的に所々ではありますが誤字脱字が御座いましたので^^;御報告させて頂きますね。それではこれからも応援しております( ´ ▽ ` ) (2020年2月22日 19時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
朧月(プロフ) - 雪羅さん» 雪羅さんお久しぶりです!いつも暖かいコメントありがとうございます。中々更新できませんが、これからもよろしくお願いします。更新頑張ります(^-^) (2019年8月21日 20時) (レス) id: 061be1d3a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朧月 | 作者ホームページ:http://fblg.jp/510814/  
作成日時:2018年9月29日 22時

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