Ep.86_変化�� ページ38
・
ｿｸﾌﾝ先生「うん。昨日より上手くなってる」
ﾄﾞﾝﾋﾟｮ「カムサハムニダ！」
歌い終わったドンピョに、ソクフン先生が頷きながら笑いかける。
(良かった。高音も歌えるようになってる)
安心して、ひと息ついた。
昨日の夜、歌の癖が治らなくて高音が出ないのだと項垂れていたドンピョ。
そんな姿を見て技術的なアドバイスをしながらも、癖は個性なんだから必ずしも直さなくていいんだよ、そう話したのだ。
私と別れた後にきっと、ドンピョの中で正解を見つけることが出来たのだろう。
今はもう、吹っ切れたようで。迷いのない、まっすぐな歌声だった。
(ドンピョヤはAクラスに行けるだろうな)
ダンスは元から自信があって上手だし、こうやって歌も歌えるようになったなら絶対に大丈夫。そう確信した。
ｿｸﾌﾝ先生「それにしても、1日でかなり上手くなったな。想像以上だったよ」
ﾄﾞﾝﾋﾟｮ「はい！ Aヒョンが教えてくださったので！ そのおかげです」
(……わざわざ言わなくていいのになあ)
ドンピョがこちらに顔を向けながらそう笑った。
その笑顔に恥ずかしいような、嬉しいような……妙な気分になって苦笑いをする。
ｿｸﾌﾝ先生「……Aが？」
ソクフン先生は心なしか、驚いていたようだった。
ﾄﾞﾝﾋﾟｮ「僕だけじゃないですよ？ AヒョンはBクラスのみんなに教えてくれました」
ほんとに凄いんですよ！ 分かりやすくて！
ドンピョが身振り手振りに伝えようとするので、周りのみんながくすくすと笑っていた。
ｿｸﾌﾝ先生「そうか。……じゃあここにいる者でAに教えて貰った者は？」
ソクフン先生が私たちの方を見て、そう問いかける。
みんなはその質問の理由が分からなくて少しだけ戸惑っていたようだったけど、すぐに手をあげた。
私やジニョクヒョンなど1部のヒョン達以外が手を上げているという状態に、ソクフン先生はいよいよ目を見開いていた。
ｿｸﾌﾝ先生「こんなに……他のクラスでも、前回のレッスンよりもかなり上手くなっている者がいて、聞いてみるとほとんどがAの名前を出していた」
ソクフン先生が私の方を見てから、AやDクラスの練習生の名前をいくつか出した。
すると周囲も、やっぱり！とか流石！と感嘆の声を漏らした。
(……どうしてだろう)
みんな笑顔で喜んでいるのに。
何故か私は、喉に何かが突っかるような＿そんな違和感を感じたのだ。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カナル式(プロフ) - もっすさん» コメントありがとうございます。私もプエクとあんスタ好きな方に読んで頂いてとても嬉しいです！元からジヌくんは絡む予定があるので大丈夫ですよ〜！ちょっと先になってしまうかもですが楽しみにしていただけたら嬉しいです(^^*) (2020年1月28日 1時) (
レス) id: 0d79bc4d43 (このIDを非表示/違反報告)
もっす(プロフ) - プデュとあんスタ好きな私得な小説をありがとうございます...！！ぜひ良かったら私の1pickのジヌくんと夢主君の絡みを見たいです！！すぐではなくていいのでいつかお願い致します...！ (2020年1月27日 23時) (レス) id: 13cf908321 (このIDを非表示/違反報告)
カナル式(プロフ) - rinrinさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！展開は遅いですが楽しみにして頂けると嬉しいです(*'▽'*) (2020年1月21日 22時) (レス) id: 0d79bc4d43 (このIDを非表示/違反報告)
rinrin - 最近読んだ小説の中で一番面白いです！更新楽しみに待ってます！ (2020年1月21日 0時) (レス) id: e3d225ddc4 (このIDを非表示/違反報告)
カナル式(プロフ) - たなかさん» コメントありがとうございます。そう言って頂いてとても嬉しいです！展開は遅いですがこれからもよろしくお願いします(*^^*) (2020年1月9日 16時) (レス) id: 0d79bc4d43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カナル式 | 作成日時：2019年12月15日 22時
