お礼 ページ22
ロー「可能性なら考えてある。」
ハル「だったら、なんでそんな…」
ロー「お前には拒否する権限もある。」
？？
何を言われているのかがわからない
きょとんとしている私を見て彼は楽しそうだ
ロー「ひとつ忘れているようだから言っておくが、
お前、俺を普通の客だと思ってないか？
海賊なんだから奪ってでも手に入れるに決まってる。」
せいぜい悩め、と彼は私のそばに来て呟く
…ドアの方に促される
もう開いた口がふさがらない
私に選択権ないじゃん、これ
ドアを開けて一歩外に出る
後ろを振り返ってお辞儀する
ハル「…おつかれさまです。」
なんて言えばいいかわからなくて出た言葉はそれだった
おつかれさまです、ってなんだ…
ローさんも意味がわかっていない
ロー「…あぁ。
ハル、お前が本当に嫌だったら断ってもらって大丈夫だ。」
ハル「…はい？」
さっきまでの話と違う
でも得意気な顔は変わっていない
ハル「…本当に断っちゃうかもしれませんよ？」
ロー「でもお前、
本当に嫌だと思ってないだろ。」
ローさんは微塵もそれを疑わない様子で私を見る
……たしかに、嫌だとは思ってない…
でもそれを悟られるのは癪だ
ハル「…さぁ。まだよくわからないです。」
あいまいな返事をする
ローさんは呆れてため息をこぼしたかと思ったら、一歩こっちに距離を詰める
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作者名：和陽 | 作成日時：2019年9月13日 17時
