桜。【水溜りボンド】 (ページ12)

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ソファに寝転がせるとカンタが涙目になっていた。

「火に何かあったのか…？」

俺自身もあの桜を失う原因となった火に恐怖を感じながら
手を震わせながら優しく彼の頭を撫でた。

「…んーん、小さい頃に火傷した事あって火が怖いだけ」

「カンタさんすみません…」

ひっしーが申し訳なさそうに謝ると

「言ってなかった俺が悪いし大丈夫だよ！
ちょっと久々に見てパニクっちゃった

なんか作ってくれてたんだよね？止めてごめん！
俺ここで寝てるから作り始めていいよ！」

カンタが笑顔で答えた。
という事で俺達はカンタの言う通り料理を再開した。

たまに気になってカンタの所を見てみると
規則正しく気持ち良さそうに寝息を立てていた。
こいつ寝てる時いつも以上に可愛いんだよな…

「なーに見とれちゃってるんですか」

カンタを見つめてるとひっしーが横から呟いてきた

「好きなんですか？」

「…まぁな」

「頑張って下さい、俺は応援してます」

「あぁ、ありがとう」

本当後輩に恵まれたもんだ。
俺達は料理を作り終わりカンタを起こしにいった。
カンタを起こそうとしたらふとあるものが目に入った。

桜の花びらがカンタの頭に付いていたんだ。