綾辻行人の助手2

エイプリルフール続き。 ページ15

あ「どんなウソが良いでしょう。綾辻先生もエイプリルフールなんて有名な日はご存知ですし、可也無理のある嘘は駄目だと思うんです…当たり前ですが」

京「ほう？例えば？」

あ「横浜壊滅、隕石落下、ポートマフィアに建物壊された」

京「無理じゃ、そもそも其れなら直ぐ様ニュースになろう」

あ「しかも『お前、何で普通に連絡出来てるんだ』と云われます」

「うーん」と二人で考え、判り難いものなら良いのではないかという事になった。
併し、判り難いと云っても程が判らない。
__でも、猫が死んじゃったとかは駄目ですよね。
そう思い乍らスラスラと紙に「猫乙×」と書いた。

京「…もうちょっと、違う文にはしなかったのか？」

あ「何がですか？」

京「…何でもないぞ」

次に出た案は、『坂口安吾がぶっ倒れて医務室に運ばれた。』。
併しこれは「辻村君にメールしろ」と返されると思う。
しかも辻村さんが半泣きで安吾に連絡しそうだ。
私は紙に「安吾乙×」と書き、其れを見た京極さんが何故か「何も見てない」みたいな顔をした。

あ「…何か、うーん…」

京「儂がこの部屋に来たと云ってみては如何かのう」

あ「…あ、否駄目ですよ。そしたら色々とこの後が成り立ちません」

京「…そうか」

其の時、ハッと閃いた。
__嘘を云ったのを嘘にしたら如何だろうか。

あ「京極さん、綾辻先生に「エイプリルフールなので誰かに嘘を付きましたか」と連絡し、絶対に辻村さんに嘘を付いてると思うんですよ！それで「付いた、お前は？」と云う返しに「私も嘘を付きました」と返し、「どんな嘘だ？」と云う返答に「嘘を付いたのが嘘です」と云ってみれば！！」

京「……テンションが高いのう、其れでやってみるか？」

あ「ええ！」

珍しくナイス私！と樋口さんが云いそうな事を思った。
早速ラインを使って連絡を試みた。

Aあの、今日はエイプリルフールですね、何か嘘を付きましたか?
綾辻嗚呼、辻村君に付いてるぞ。今もな
Aそうですか、私も付きましたよ
綾辻…ほう?今のがか?

__可笑しい、何故暴露た？
そんな事を思い、混乱していると__。

綾辻そもそも誰にしたんだって考えたら嘘だと判るな。

__しまった、そうだった。京極さんが居るから忘れてた！
結果、京極さんに笑われてしまった。

_綾辻side_

綾「……」

辻「如何しました？顔が赤いですが…」

綾「可愛いと思っただけだ、秋夢をな」

謝罪→←何日か遅れたエイプリルフール。

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