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消去法で ページ6

ようやく階下に着くと、木に磔にされている久作が目に入る。何度観ても酷いなぁ。もうこれ虐待で訴えられるんじゃない?でもポートマフィアだから無理か。

太宰さんは中也から掏ったナイフを久作の首に当てた。


「・・・止めないの?」

「首領には生きて連れ帰れと命令されてる。だがこの距離じゃ手前の方が早ぇ。それに、その餓鬼を見てると詛いで死んだ部下達の死体袋が目の前をちらつきやがる。やれよ」

「そうかい・・・・・・じゃ、遠慮なく」


太宰さんはそう云ってナイフを振り上げ___


久作に絡みついている木に突き刺した。
中也は「そう云う偽善臭ぇ処も反吐が出るぜ」と云う。


「Qが生きてマフィアに居る限り、万一の安全装置である私の異能も必要だろ?マフィアは私を殺せなくなる。合理的判断だよ」

「・・・どうだか」

「それと渚生ちゃんの視線が痛い」

『久作を殺したら貴方が泣かせた女全員に今の住所バラ撒きます』

「渚生ちゃん??」

『その間私は姐さんの所に居候します』

「渚生ちゃん!!」


他の探偵社の子の所でもいいじゃないかって?

考えてみろ。敦君はもう鏡花ちゃんという先住民(?)が居るし国木田さんは絶対面倒臭い。
与謝野さんはいつ解体されるか判ったもんじゃないし、賢治君はなんか色々ぶっ飛んでるからちょっと。
谷崎兄妹は二人いる以前にあのイチャつきを毎日見せられるのは辛いからパス。
福沢さんは乱歩さんと同居してるだろうし気まずい、無理。社長が一番気まずい。

中也も中也でなぁ・・・という具合なので消去法で比較的安全である姐さんなのだ。え?森さん?あの人は論外に決まってるじゃないか。てか敵組織の首領だぞ。居候なんかできるか。姐さんは未だ慈悲というものがだな・・・


『・・・姐さんがお姉ちゃんかお母さんだったら良かったのに』


そうすれば遺伝子で私の幼児体型と顔面も少しはマシに・・・
自分の貧相な胸を見てぐぬぬ、と拳を握っていると中也から肩にぽん、と手を置かれた。その顔は慰めるような顔をしている。何だよやんのかコラ。

久作を私が背負い、階段を上がる。前には中也、後ろには太宰さんだ。


「つーか今からでも考え直せよ。なんでこんな青鯖なんかと同居してんだ」

『えー・・・・・・気付いたらそういう流れに・・・?』

「ちゃんと同意の上じゃないか」

『いやぁ・・・アレは消去法というか・・・』

「先刻からずっと切りかかってくるね」

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作者名:Wolf @ 元フェアリー | 作者ホームページ:http  
作成日時:2024年3月18日 17時

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