32 ページ32
練習が終わり、暗くなった頃。みんなが自主練に入っていく。
そして何故か各校のリベロが全員集まっているところがあった。私はその空間に行きたい。ものッッッすごく入りたい。リベロ･･･先輩達･･･練習･･･くそぅ･･･
「･･･A、顔怖いよ」
『入りたい･･･』
「は？･･･あぁ･･･」
蓮は一瞬怪訝な顔をしたが、私の目線の先のものを見て納得した。
そして一言。
「入ってくればいいじゃん」
『あの神達の空間に入っていけと？』
「面倒くさ」
いや、本当に。眺めていたい気持ちと一緒に練習して技術を盗みたい気持ちとが混ざり合わさっている。
だって強豪校のリベロいっぱいいるじゃん。盗める技は盗んでおかないと後悔するじゃん。
「行かないで後悔するより行って経験を積んだ方がいいと思うけど。当たって砕けろ」
『砕ける前提ですか』
確かにうじうじしてるのはらしくないな･･･えぇ〜･･･でもなぁ･･･
悩みに悩んでいた私を見た蓮が、次の瞬間、
「西谷センパーイ」
『おいバカ蓮』
急に叫んだ。
「Aの事、そっちの練習に入れて貰って構いませんか？」
「ん？おー！全然良いぞ！寧ろ来いよ！」
『笑顔が眩しい･･･』
ほら、良かったじゃん。と言いたげな蓮。私は、じゃあ、行ってくる。と言って蓮の傍を離れた。
リベロの人達の近くに来ると、取り敢えず挨拶をした。
『青城一年、ポジションリベロ。川倉Aです！宜しくお願いします！』
頬が高揚して赤くなる。
ここに居る人達、皆リベロだって事に凄く緊張して、でもわくわくする。
「音駒三年の夜久衛輔だ。よろしくな」
「梟谷三年、小見春樹。宜しく！」
「白鳥沢三年、山形隼人だ。宜しく」
「稲荷崎三年の赤木路成や。よろしゅうな」
「同じ青城の二年、渡親治。宜しく」
「烏野二年、西谷夕だ！」
『西谷先輩は知ってます』
「自己紹介くらいさせろ！」
いや、知ってるんだから自己紹介の意味ないでしょ。
というか･･･
『皆さん先輩ですね。一年生が一人もいない』
「あ〜･･･ウチにもいることは居るんだけどな。今回は留守番中だ」
夜久先輩が言った。
『じゃあ今回夜久先輩一人ですか？』
「夜久先輩･･･」
夜久先輩がそう言って黙ってしまったので、急に焦る。え、ダメだったかな。先輩呼び気持ち悪い？いやだって癖でそう呼んじゃうんだもん。しょうがないよね？？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 716人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ハイキュー」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナノハナ - めっちゃ面白いです！続き楽しみです！ (2月17日 23時) (
レス) @page37 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (9月6日 18時) (レス) @page29 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - 初コメ失礼します！ホントどタイプ過ぎます！続き、楽しみ待ってます！更新頑張って下さい( *˙ω˙*)و (8月21日 20時) (レス) @page25 id: a09d72e675 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - え？好きすぎる！！続き待ってます！あっでも無理はしないでくださいね！ (8月18日 0時) (レス) @page22 id: c76bf13f16 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Wolf @ 元フェアリー | 作者ホームページ：http
作成日時：2023年5月4日 21時
