190 ページ41
松田side
萩「でも、指紋だけしかまだ見つかってないんだよね?Aが巻き込まれてるって可能性も……」
目「十分にある。しかしまだ彼女の指紋しか照合できていないんだ。彼女の指紋は警察署のデータベースにあったからすぐにわかったんだが……」
松「A以外の指紋はまだわからないと」
目暮警部が頷く。
とりあえず、ほっと胸が少し軽くなった。
Aがなにかの殺人事件に関与してるのは間違いないが、確実に犯人というわけでもないことに安心する。
ようやく伊達から手を離した俺たちの様子を伺いながら、白鳥刑事が手を上げる。
白「現在、Aさんの行方を調べていますが、あまり期待は持てません」
佐「ずっと行方不明だものね……」
高「千葉刑事が遺体を燃やしていた男たちに事情聴取をしていますが、全員黙秘しているそうです」
伊「Aの指紋が発見された遺体も、身分を証明するものが見つかってなく、どこの誰かもわかってない状況だ」
目「うーむ……難航か……」
目暮警部が唸り眉をしかめる。
A本人が見つからない限り、何も進展しなさそうだ。
と、そこへ携帯がブルブルと震える。
電話、非通知から。
静まり返った会議室の中で俺は伊達と萩原と目配せをし、そっと通話ボタンを押した。
松「……もしもし」
降「久しぶりだな、グラサン天パ野郎」
松「ふ、降谷!?」
聞こえてきた懐かしい声に、俺は咄嗟に顔を上げてた。
萩原と伊達は驚いて口をあんぐりとあけている。
確かに降谷にメールは送ったが、まさか電話が直接かかってくるとは思ってもいなかった。
どうやら彼は運転しているようで、タイヤが道路を擦る音が聞こえる。
降「二十分後にお姫様を届けに行く」
松「二十分後って……Aを捕まえたのか?」
降「ああ。今警察署に向かってる」
松「っ、Aは無事だな?」
携帯を掴んでいた手に力が篭もる。
降谷は、ふっと笑っていった。
降「力がゴリラ並みに強いもんで手こずったよ」
少しの間をおいて、笑みが浮かぶ。
萩原も笑いながら伊達と肩を叩きあっていた。
472人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白ウサギ(プロフ) - まなさん» ありがとうございます!励みになります。頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします (2020年12月15日 17時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - めっちゃ面白くて1話から一気読みしてしまいました!これからも更新頑張ってください!楽しみに待ってます! (2020年12月15日 14時) (レス) id: 0c8a00fae9 (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - 毬莉さん» コメントありがとうございます!絶対松田さんは待ってくれると思います! (2020年10月4日 14時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
毬莉 - 陣平のこと大好きです!こんなに手が汚れてしまった私でも待っててくれる彼は最高です!更新頑張ってください! (2020年9月29日 0時) (レス) id: 6812348321 (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - ありがとうございます。更新頻度は少なくなりますが、頑張ってきいきます (2020年9月26日 1時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白ウサギ | 作成日時:2020年8月14日 15時