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松田side








萩「こちら萩原、あらかた爆弾の解除は終わった」


降「こっちも残り一つ。松田、出撃準備を」








無機質な雑音が吐き出される無線を静かに耳に当て、仲間の声を聞く。


俺は拳を握りしめた。


作戦一段階目、終了。


これより二段階目に入る。








松「そのためには……あんたの協力が必要ってわけだ」








俺は空から降ってくるひとつの黒い物体を見つめていた。


やがてそれは徐々に下に降りてきて、俺の目の前にとまる。


唸るプロペラ、暴風、黒いボディー。


どこかの秘密組織のヘリコプター。








ウォ「早く乗ってくだせぇ!」








運転席に座る、黒いサングラスをかけた男性が叫ぶ。


そして俺を迎え入れるようにヘリコプターの扉が開いた。


風に逆らうように姿勢を低くしながら、飛び乗る。


すぐに扉は開かれ、機体が浮き上がるのがわかった。








ジ「……」








ヘリコプターの後部座席には、べレッタを構えた銀髪の男がこちらを睨んでくる。


黒いコート、黒い帽子。


あれ、ちょっと待て。


こいつどこかで……。








ジ「……煙草」


松「へ?」


ジ「匂いでわかった。お前がAの世話を焼いている奴だと」








慌ててスンと自分の匂いを嗅ぐ。


そんなに煙草臭いだろうか。


いや、この銀髪の男も同類だ。


ヘビースモーカー、己の領土を荒らすものは許さない瞳。


……病院だ。


Aが入院している時、彼女が持っていた黒いコートにこびりついた煙草の匂い。


この男の匂いだ。









待てよ、その後にこいつとすれ違ったでは無いか。









松「まさかお前、あの時から俺の事……!」


ジ「ああ、知っていたさ。可愛い娘の周りを飛び跳ねるハエのことならよくな。青い瞳、天パの黒髪、サングラス」







ニッと男の口元が釣り上がる。


ていうかこいつ、Aのことを娘って……?


一体どういうことだ?

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あいか - どうしてくれるんですか〜!主様!私今、スマホの前でギャン泣きしてるんですよ!!最高過ぎます!!ほんと、神作品です! (2022年4月26日 21時) (レス) @page46 id: 899f48da7e (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 私はこの作品が好きです!!とても感動しました!心に響く名言が沢山あって凄かったです!!これからも応援してます!! (2022年4月4日 17時) (レス) @page46 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - メープルさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。コメントが励みになってました。これからも番外編よろしくお願いします (2021年9月5日 22時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - のうん。さん» 応援ありがとうございます!番外編もぼちぼち更新していきます。よろしくお願いします! (2021年9月5日 22時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - かるーあ・みるくさん» ありがとうございます!長い間お付き合いください感謝でいっぱいです (2021年9月5日 22時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白ウサギ | 作成日時:2021年6月24日 20時

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