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降谷side
ベ「それじゃあ、行きましょう。」
ベルモットの合図で、覚悟を決めビルの入口へ繋がる大通りに足を踏み入れる。
一般人に紛れ、何気ない顔でビルの前へ。
ガラス貼りの自動ドアを抜け、受付の女性に話しかける。
ベ「すみません、A裕二さんに呼ばれたマネージャーの代わりに来た者なんですけども」
「確認致します。少々お待ちください」
ベ「ああ、ちょっと待って。今IDカードを出すので」
そう言ってベルモットはポケットを探った。
そして見たことも無いカードを取り出す。
受付嬢はそれを確認すると、手に取っていた内線の電話機を下ろした。
「確認致しました。どうぞお入りください」
ぽかんとする俺たちをよそに、彼女はさっさと奥へ行ってしまう。
慌てて追いかけると、ベルモットは振り返り笑った。
降「そのカード……いつの間に盗んだんですか」
ベ「ほんの数秒前に。それよりも監視カメラは大丈夫なの?」
降「心配ありません。僕の親友がハッキングしてくれています」
ベ「頼もしいわね。それじゃあここで二手に別れましょう」
彼女の指示により、萩原と伊達は20階から。
俺とベルモットは1階から順に上に向かって爆弾を解除していく。
非常階段をかけ登っていく二人の後ろ姿を見送ってから、ビルの主軸である柱に取り付けられているであろう爆弾の場所へと向かう。
ベ「………何よ」
降「何も言ってませんけど」
ベ「視線がうるさいのよ。大方さっきの二人に何されるか心配で仕方ない、といった様子ね」
降「だったらなんでしょう」
ベ「安心しなさいよ。私が、私たち組織が動いているのはあくまでもビショップのため。下手に情報を侵害することも無いわ」
降「……」
ベ「だからあんたは爆弾解除に専念しなさい」
彼女に背を押され、たどり着いた柱を前につんのめる。
不自然に取り付けられた、いくつものレバーのある照明の電気の基盤を取り除くと、
ネジでしっかり固定された黒い物体が顔を出した。
これがどこかのスイッチにつながっている、爆弾。
ベ「さっさと済ませなさい」
降「わかってますよ黙っててください」
拳銃を片手に僕の背中を守るベルモット。
なるべく早く、間違えないように。
解除の仕方はあいつに教わった。
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あいか - どうしてくれるんですか〜!主様!私今、スマホの前でギャン泣きしてるんですよ!!最高過ぎます!!ほんと、神作品です! (2022年4月26日 21時) (レス) @page46 id: 899f48da7e (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 私はこの作品が好きです!!とても感動しました!心に響く名言が沢山あって凄かったです!!これからも応援してます!! (2022年4月4日 17時) (レス) @page46 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - メープルさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。コメントが励みになってました。これからも番外編よろしくお願いします (2021年9月5日 22時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - のうん。さん» 応援ありがとうございます!番外編もぼちぼち更新していきます。よろしくお願いします! (2021年9月5日 22時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
白ウサギ(プロフ) - かるーあ・みるくさん» ありがとうございます!長い間お付き合いください感謝でいっぱいです (2021年9月5日 22時) (レス) id: b629e84f8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白ウサギ | 作成日時:2021年6月24日 20時