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「ちょっと、俺抜きでイチャイチャせんといて」
「あ、オスマン」
まだ顔が熱を持っている。きっと私の顔はまだ赤い
すごく不本意だけど、オスマンが来てくれて良かったとホッとしている自分がいた。
「ここ、気持ちいいめう」
前言撤回、全然そんなことない。
サラッと隣に座るな、立ってろこの野郎。
元々持ってきていたのか、片手で持った水筒に口を附けながら背もたれに体重を預け手足を伸ばしている。
相当疲れていると見た。
横目で見てみれば額に光る汗。
いまさらだけどこの人たち授業抜けていいのかしら。
「ん？どしたん？」
そんな私の視線に気がついたのか、水筒から口を離しオスマンが覗き込んでくる。
『…別に。戻らなくていいのかなって』
こんな状態じゃ、作業出来ないな…
私も素直に諦めて、スケッチブックをとじた。
作業してせいか、凝り固まった体を伸ばすと風も相まって気持ちが良い。
「俺ら今休憩なんだよ。試合疲れた」
『へー…』
なるほど、二人とも運動神経がいいからこき使われたのね。
はやく呼び戻されればいいのに。
「Aは今日の放課後、暇やったりする？ウチ来てくれると嬉しいめう」
母も会いたいって…と一言付け加えて、私を誘う。
従兄弟であるオスマンの母である叔母さんは、私の父の姉。
オスマンとも小さい頃から関わってきたため、今更敬語なんてむず痒いのだ。
最近は、何かと世話焼きで鬱陶しいのだけれど。
まさに、今みたいに。
「お前今日は生徒会会議ある日だぞ。今度にしとけ」
『残念。また今度にしよーね』
そう言ってくすくすと笑いながら、お断りを入れた。
終わるまで待ってるって言う選択肢は私の中には無いよ。
ただでさえ放課後はヤバいやつが多くなるんだから。
「むぅ…なんか嬉しそうなん納得いかんわぁ…」
『まさか。そんなことないよ』
ええ、まさか。
誘われずに良かっただなんて思ってないよ？もちろん。
「オスマン！ひとらんも！次、オレらの番だからはやくこい！」
体育館から三年生の呼び声が聞こえる。
ほらほら、お呼びですよ。早く行ってあげたらどうですか？
「うぇー？もう出番なん？」
「早く行くぞオスマン。じゃあな薄荷」
「めう…また今度な、A」
それぞれ、くしゃくしゃっ！と頭を雑に撫で、体育館の中へと走っていく。
『じゃあね』
時計の針は、授業終了10分前を指していた。
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猫(プロフ) - 読んでてとても面白かったです。続きがすっごく気になります！ 作者様！どうか、続き書いて欲しいです！ 無理しない程度に頑張ってください！！ (2021年10月13日 9時) (
レス) @page30 id: 20fdbcd504 (このIDを非表示/違反報告)
[ ] - ペパーミントさん» 最高です！これからも更新頑張ってください！ (2021年5月9日 14時) (レス) id: 44a1044c1a (このIDを非表示/違反報告)
ペパーミント(プロフ) - モカさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！ (2020年12月30日 19時) (レス) id: d3683f6e2c (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - どちゃくそタイプな物語でした…！こんなにも面白い物語をありがとうございます!!! (2020年12月30日 14時) (レス) id: 8016636dd6 (このIDを非表示/違反報告)
ペパーミント(プロフ) - 天の河さん» そんなに気に入っていただけるとは…ありがとうございます！ (2020年12月28日 22時) (レス) id: d3683f6e2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ペパーミント | 作成日時：2020年12月27日 15時
