彼女は願う。なによりも ページ47
「Aっ！！」
空中から勢いよく落ちてくる彼女を何とか受け止める
魔術を使ったまま、意識を失なった？
だけど…
「魔力は…減ってない…？」
いや、正確には減っている。減っているが、気を失うほど減少していない
もともと魔力の器が大きいAは魔力量も多い。魔力切れなんてのはまずない。
自分じゃどうしようもないな…
「…イフリート！」
「ウォン！」
自分の従魔である影狼のイフリート
呼び出せはすぐに出てきた
「エミさんとペ神。早急に呼んできてや。」
「ｸｩﾝ…？…ｩｵﾝ!」
スンスン…と不思議そうにAの匂いを嗅いで、すぐさま図書館を出ていった
あの二人なら直ぐに駆けつけてくれる…やろ
「ったく…なんかあったら呼べって言っとったとになぁ…」
なんのための所有印なのか分からんやん
そう呟いても、まぶたを閉じた少女には聞こえない
でも、お前が魔力切れ以外の要因で気絶するなんて何があったん？
それに…この列の本棚はえげつない系の本しかないで。一時期ハマってたらしいオスマンが集めた本達やから
気持ちわるすぎて気絶したってのも考えれるけど……ん？
「…これ読んでたんかな？」
Aの足元に落ちていた赤い表紙の本
周りを見ても落ちていた本はこの一冊だけ。
となるとこの本を読んでいる間に気絶したということになる
ペラ…ペラ…とめくって軽く読んでみるも、周りにある本よりかはよっぽどマシな内容
…どういうことや？
「ゾムさん！」
「あ、エミさん！こっちや！」
イフリートに引っ張られ、息を切らしたエミさんが走ってきた
「どうしたん？ゾムがイフリートを使いに出すとか珍しいなー。」
後ろにはｶﾗﾝ、ｺﾛﾝ…とのんびり下駄を鳴らすペ神も
「あ、ペ神！Aが倒れたんや！」
「…ちょっと見してや」
Aを抱き抱えペ神の方へ連れていけば、ぺたぺたとAを触り出すペ神。
…ペ神やから。ペ神やからなんもせえへん。うん。
「んー…？魔力切れは起こしとらんな。となると…ストレス系？……ゾムなんかしたん？」
「なっ、なんもしとらん！」
「…彼女に接点があるのはお前か、仕事関係でのトントンぐらいや。トントンが彼女に無理を強いるとは思えん。やから…」
「あの…もしかしてなんですけど…」
おずおずとエミさんがさっきの赤い表紙の本を持って、一つの可能性をあげた。
「Aさんのこともう少し調べた方がいいと思います」
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pandapanda216(プロフ) - これの続き見たい (2021年2月18日 14時) (
レス) id: 9fe8803e94 (このIDを非表示/違反報告)
有(プロフ) - これの続き（？）のpi君の奴最高ですね！！！！既に！！ (2019年8月10日 22時) (レス) id: 809a57d1b1 (このIDを非表示/違反報告)
音斬湊(プロフ) - 最終回だった…取り敢えず完結おめです！続き読みたいです！番外編か続編希望です！！ (2019年8月10日 10時) (レス) id: e231a66eea (このIDを非表示/違反報告)
有(プロフ) - うわお。まさかの最終回。有難うございました。ほんとに。 (2019年8月10日 9時) (レス) id: 809a57d1b1 (このIDを非表示/違反報告)
yoru(プロフ) - 面白い！足りない！もっと続きが読みたい！！続編希望めう！！！ (2019年8月9日 15時) (レス) id: 9724c84fb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リラ | 作成日時：2019年6月4日 20時
