《zm》悪魔に「命」拾われました【d!】

希少価値を知らないので… ページ31

『は、はぇ…』


ランクというものについて書かれたその本を読み切ると、私はほんとに違う世界に来たんだな…と実感した

そういやゾムたちのランクってなんだろ？

小悪魔(デビル)ではなさそうだ。
子供には見えないし…なら悪鬼(デーモン)？
一番多いって書いてあったし。



『……魔法系の本とかないのか？』



私も使ってみたい！

ﾊﾟﾀﾝ。と本を閉じ、テーブルにナイフを置く
なぜか知らんけど文字が読めるようになったのなら、読んでみるっきゃないでしょ！

ぶっちゃけそれ以外にすることないし



『…これかな？』



さっきの本と同じ列に《基本魔術・空間》と書かれた本を見つけた

基本魔術って書いてあるし、これっぽい

他にも探してみるが、上級魔術やらアンデットなどなどしか無かったのでとりあえずこれだけ読んでみよう


ページを捲ればよく分からない魔法陣と解説がついていた





【重力操作(フラクタル)】

物体を浮かしたり、動かしたりする魔術。念力のような使い方が主となる
魔力量によって操作可能な重さが異なる

慣れれば空を飛ぶことも可能



【亜空間(ゲート)】

物体を空間を通じて移動が出来る
移動させたい場所に好きなように移動が可能
瞬間移動など、使い道は広いが使える者は数少ない

魔術構造は至って基本的だが使い手は珍しく、重宝される魔術である






……ほう？

空間魔術とやらはかなり珍しい魔術らしい
使い手も少ないって書いてあった

あと、この世界では魔法じゃなく、魔術と呼ばれるらしい
この魔方陣がそのプログラムみたいなものなんだと

はえー…よく分からんや

ゾムがさっき私を浮かせたのはこの重力操作(フラクタル)ってやつかな？

空を飛ぶことも可能ってあるし…やってみよう



『すぅ……重力操作(フラクタル)っ！』



………シーン………


……………なんも起きねぇ



『うーん…やっぱダメか…』



私が人間だからかな？
それとも単純にこの空間魔術と相性が悪かった？

使い手少ないって書いてあったし…

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