Bet11. ページ12
その日の放課後、案の定というかなんというか、オレまでクロウリーから呼び出しを食らった。
大方負け犬くんが何かゲロッたのか、あるいは一応双方の意見を聞いておこうという
“教員らしい”考えかたでのことか。
ま、どっちでもいいけど。
「失礼しまーす。」
今回は一応手でドアを開けて校長室に入る。
「あぁ、呼び出してすみませんねぇ、ウェイガ―くん。」
「そう思うんなら手短に頼むぜ、こーちょーせんせ。」
「…ゴホン。では単刀直入に。昼休みにあなたを襲ったアンダードッグくんですが、
ウェイガ―くんは彼に襲われるような理由に心当たりはありませんか？」
「ないね。」
「即答ですか…」
「本人にも言ったが、オレには身に覚えがない。あったとしても覚えてない。以上。」
「…アンダードッグくんはそうは思っていないようでしたが？」
「回りくどい言い方は嫌いなんだ。ハッキリ言ってくれないか？」
まどろっこしいやり取りは嫌いなんだよ。時間の無駄だ。
社交辞令だとか、挨拶だとか、「恐れ入りますが…」みたいなクッション言葉も省いて
端的に話せって―の。
「彼曰く、あなたに賭けで負けて、ユニーク魔法をはじめとしたすべてを
「へぇ…まるでアズールのユニーク魔法みてぇだな。
オレのユニーク魔法はそんな高度なもんじゃないってこと、アンタは知ってるだろ？クロウリー。」
「…えぇ、ですが……」
「なんなら身体検査してもらっても構わねぇぜ？」
「…いえ、結構です。」
両手を上げて降参のポーズをとるも、クロウリーは検査をしようとはしなかった。
オレがここまで手の内を見せている＝ここで探っても何も出ない、と踏んだんだろう。
「それに、“賭けで負けて”すべてを
「…あなたにイカサマをされたとも言っていましたが？」
「見抜けなかったあいつに非があるね。オレ、賭け事が好きでよくやるが、そんときゃ
基本的に双方イカサマを禁止してねぇ。そのうえで負けたんなら、
どっちに非があるかは明白だろ？」
「……」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白樺葵(プロフ) - かれーのるーさん» かれーのるーさん！コメントありがとうございます！具体的に好きなところを伝えてくださるのむちゃくちゃ嬉しいです！！！今後ちょっと更新遅くなるかもですが、執筆頑張ります……！！ (2021年10月9日 8時) (
レス) id: 30555c691c (このIDを非表示/違反報告)
かれーのるー - 面白い作品をたくさん作ってくださってありがとうございます。文の書き方が好みで毎回読んでいます。これからもたくさん面白い作品作ってください。😷 (2021年10月8日 15時) (レス) @page1 id: 3dcaa15021 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白樺葵 | 作成日時：2021年9月9日 17時
