▲.119 ページ29
・
・
−Aside−
・
・
―私はあれから、ノボリさんにとっておきの場所に連れてきてもらっていた。
そこは遊園地から少し離れた高台で、
高台から見える遊園地の景色は...宝石みたいにキラキラ輝いて。
思わず声を零した。
あ「＿＿＿。」
私は隣で景色を見つめるノボリさんの横顔を見つめた。
ノボリさん...
ノボリさんは、気づいているのかな。
あの時助けたのが、私と今のニンフィアだってこと。
あ「っ...」
＿＿＿聞きたい、でも...
気づいていなかったら...
でも私は...私はずっと...あの時のお兄さんに会うために、ここに来たんだ。
あの時のお兄さんが、ノボリさんであってほしい...！
あ「＿＿＿あの、ノボリさん。聞きたいことがあるんです。」
ノ「...？ええ、なんでしょうか。」
あ「＿＿＿ノボリさんは...あの時私とイーブイを助けてくれたお兄さん...なんですか？」
私がそう尋ねると、ノボリさんは驚いた顔で私を見つめる。
あ「＿＿＿今日、助けられて確信しました。
私を助けてくれた時の後ろ姿、横顔...
私にとって宝石みたいに大切にしていた思い出なんです。
見間違えるわけない...」
私は手すりに乗せていた彼の手に、そっと自分の手を重ねる。
そして、まっすぐ彼の目を見つめる。
＿＿＿ああ...泣いてしまいそう。
でも、泣いちゃダメだ...笑顔で伝えるんだ。
私の...この想いを。
私は目頭が熱くなるのを感じながらも、必死にこらえながら続けた。
あ「＿＿＿ずっと、あなたに会いたかったんです。」
＿＿＿ずっと会いたかった。
ずっと、あなたに会いたかった。
ずっとあなたにお礼が言いたかった。
ずっと...あなたに想いを伝えたかった。
あ「＿＿＿ずっとずっと会いたかった。
私の大好きな初恋の...黒服の車掌さん。」
＿＿＿私が笑顔でそう伝えると、ノボリさんは静かに涙を零した。
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ポケットモンスター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紗也(#°v°#)(プロフ) - こーんすたーちさん» コメントありがとうございます！最後まで読んでいただけて嬉しいです(*´∀｀*)お盆明け頃に番外編作成予定なのでぜひまた遊びに来てください♪ (2022年8月10日 23時) (
レス) @page31 id: 00f1a90a19 (このIDを非表示/違反報告)
こーんすたーち(プロフ) - 完走おめでとうございます！数日前から追っていた者です。とっっても、とっっっっても素晴らしいお話をありがとうございます！！！ (2022年8月10日 19時) (レス) @page32 id: 681b311940 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紗也(#°v°#)
| 作成日時：2022年8月7日 19時
