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―あ「__終わり。これでもう大丈夫。」
「よかったぁ...」
___私はあれからエルヴィンに輸血をすると、血圧が安定し、傷口もしっかり塞ぎ、包帯を巻いて治療を終えた。
「さすがAさん、今回はもうダメかと思っちゃいました。」
あ「血液がエルヴィンに合ったのがよかったのよ。拒絶反応を起こしていたら、ダメだった。」
それに...
あ「__普通だったら、失血多量が原因でここに着くまでに死んでるよ。エルヴィンの体力のおかげで救えたの。」
エルヴィン...あなたが強かったから。
私はこうやって助けることができた。
ありがとう、エルヴィン...ここまで生きて帰ってきてくれて。
―ガチャッ
「__エルヴィンは、どうなった?」
すると、リヴァイ兵長とモブリットが部屋に入ってきた。
「兵長!モブリットさん。」
あ「__なんとか一命は取り留めました。エルヴィンの体力がなければ、きっと...」
モ「____それだけじゃない、Aの知識や医療術がなかったら...エルヴィン団長はきっと死んでいた。
団長を救ってくれてありがとう、A。」
あ「モブリット...」
モブリットを見つめると彼は優しく微笑んでくれて、兵長に目を向けると兵長は静かに目を逸らす。
__本当によかった。
あ「あ、そうだ。モブリット、ハンジの容態は?」
モ「まだベッドで眠っているんだ。ハンジさんが俺たちの中で一番容態が酷かったからね。」
あ「__すぐにハンジの治療をします。」
「Aさん、ハンジ分隊長は任せてください。」
一人の後輩が前に出てそう言った。
あ「え、でも...」
「__エルヴィン団長、治療が終わってもまだ熱がありますし...着いていてあげてください。」
あ「...」
モブリットや後輩たちを見ると、みんな私を見つめ優しく微笑む。
あ「__分かった、じゃあハンジのことよろしくね。」
「はい!みんな、行くよ!」
―そしてみんな部屋から出ていくと、私はエルヴィンの隣で椅子に座り、エルヴィンの左手をそっと握った。
あ「__。」
__右腕を失ってまで、生きて帰ってきてくれた。
エルヴィン...私との約束を、果たそうとしてくれたのかな。
私はエルヴィンの顔を見つめる。
あ「...」
理由はなんでもいい。
生きて帰ってきてくれればそれで。
あ「エルヴィン、ありがとう...生きて帰ってきてくれて、ありがとう__。」
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紗也(プロフ) - 明日さん» いつも本当にありがとうございます!これからも頑張ります♪ (2018年11月9日 16時) (レス) id: b1705a050e (このIDを非表示/違反報告)
明日 - これからも応援してます!! (2018年11月5日 15時) (レス) id: 09c1450ad5 (このIDを非表示/違反報告)
明日 - 続編おめでとうございます! (2018年11月5日 15時) (レス) id: 09c1450ad5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗也 | 作成日時:2018年11月5日 10時