【Kiramune】たった1人のシンデレラ�供敍�野自由】

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「はい、着いた」

「ここは？」

「プラネタリウム。観たことある？」

「あー、えっと・・・」


入野さんがナレーションしていたやつなら・・・。
なんだか気恥ずかしくて、小声でそう答える。

入野さんも、「知り合う前に自分を知られてんのってなんか不思議」と笑った。


「ほら、いつかの日星を見ようって言ったのに結局夕日見ただけで帰っちゃったから」

「ああ、そんなこともありましたね」

「あれから五年か・・・」

「いやまだ半年ですよ」


そうこうしているうちに、プラネタリウムの上映が始まった。





「んー、綺麗でしたね！」

「ん、語彙力ないからそれしか言えないけど綺麗だったね」


プラネタリウムの施設から出て手を繋いで駐車場へ向かう。

去年観た入野さんがナレーションを務めていたプラネタリウムよりももっと本格的で、映像も本当の夜空を見上げているように鮮明だった。


でも、少し気になるのは。


「・・・やっぱり、ちゃんと星を見に行きたいな」


当分忙しいだろうけど。
あなたの隣で星空を見たい。

星座も覚えるから、なんて。


「行けるよ、いつでも」


入野さんは、繋いでいた手を絡ませた。
恋人繋ぎだ。


「流れ星なんか降らなくても、手握ってるから」

「・・・短い季節になんか、しないでくださいね」


それが伝わるのがお互いにおかしくて嬉しくて、顔を見合わせて笑ってから、車に乗り込んだ。


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