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体を揺すられて目を覚ます。

視界には入野さんと、自分の家にはない天井。


「起きた?俺そろそろ仕事行くから」


家にあるもんは酒以外何でも食べていいから、午後までは家にいて。
そう言って寝癖でぼさぼさの私の頭を撫でた。


「・・・お仕事、いっちゃうんですか」

「すぐ帰ってくるから、ね、待ってて」

「・・・うん・・・」


寝ぼけて頭の回らない私に、入野さんは「かわいいなぁ」と笑って頬にキスした。

朝から心臓に悪い。


のそのそと起き上がると、これまで静まっていた家中にインターホンの音が鳴り響いた。


「あ、やべ、マネージャーだ」

「えっ!?」

「しっ、静かにしてて」


入野さんは私に洗面所にいるように指示すると、私の靴を靴箱に隠してからドアを開いた。


「あ、おはようございます」

「あ、じゃないわよ入野くん!下で待ってるってLINE送ってから10分経つけど!」

「あ〜、すいません、ちょっとスマホどっか行っちゃって」

「またなの!?」


賑やかな声が聞こえてくる。

入野さんは「なんとなく在り処予想ついてるんで、すぐ行くから待っててください」と言うと、ドアを閉めた。

そして、洗面所のドアを開ける。


「そういうことで、俺もう出るから」


いい子にしてて、とまた次は額にキス。

なんだかちょっと入野さんのペースに乗せられている気がして悔しい。


「じゃあ、行ってきます」

「待って、入野さん」


だから、


「いってらっしゃい、・・・自由さん」


入野さんの手首を掴んで引っ張って、そう言ってから唇に触れるだけのキスをした。

私だって相当顔が赤かったかもしれないけど、入野さんも珍しく耳まで赤くなっていて。
少し勝ち誇ったような気になりながら、入野さんを見送った。


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設定タグ:入野自由 , kiramune , 声優   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:莉兎 | 作成日時:2019年4月2日 16時

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