にじゅーよん ページ24
･
公式のウォームアップが終わり、選手の準備が整った。
会場が拍手に包まれる。
『侑くん、サーブなんだ･･･』
侑くんが何回かボールを床に叩いて、手をあげて、その手を振り下ろすと、会場全体が静かになった。
『なっ、なにこれ･･･』
侑くんがボールを上へ投げて飛んだ瞬間
遥｢みゃーさん！がんばれぇぇえええ！！｣
沈黙を破るように、会場にいる人みんなに届くような声の大きさで遥輝が叫んだ。
銃声のような音がするほど強烈サーブが、相手チームのコートに入った。
その時、歓声が起こるより前に、不安な目でみんなに遥輝と私は見られた。
〈僕、侑がサーブの時は、静かにしなきゃダメだよ？じゃないと･･･ほら･･･怒っちゃうから〉
コートからゆっくりとこっちを見る侑くん。
｢遥輝！聞こえてんで！ありがとう！｣
そう言いピースをして見せてくれた侑くん。
あれ？みんなが言うみたいに怒ってないけど？
〈･･･え？侑が怒ってないよ。何あの子。〉
〈めずらし。宮侑、小さい子にもサーブの時は容赦ないのに〉
え、サーブの時声出したら怒るんだ、知らなかった。
会場からはさっきとは違うざわめきが聞こえたけど、それは侑くんのサーブによってかき消された。
遥｢ママっ、しょーにいちゃんすごくとんでる！｣
『すごいねはる！日向くんも、侑くんも本当にすごいね･･･』
結果は、
第1セット 25−23 でブラックジャッカル
第2セット 30−32 でシュヴァイデンアドラーズ
第3セット 27−25 でブラックジャッカル
2−1でブラックジャッカル、侑くんと日向くんのいるチームが勝利した。
試合の余韻に浸りつつも、身の回りの片付けをして、下に降りた。
ちょうど選手がでてきていて、侑くんも歩いてきていた。
遥｢みゃーさんっ！みゃーさん！かっこよかったよ！｣
走って飛びつく遥輝。
｢遥輝！俺汗かいてるで！？汚い！｣
遥｢いいのっ！だってかっこよかったんだもん｣
日｢遥輝、侑さんめちゃくちゃ最高だろ？｣
遥｢しょーにいちゃん！うん！でもしょーにいちゃんもかっこよかったよ！｣
｢最初、大っきい声でみゃーさんがんばれって言ってくれたろ？あのおかげで勝てたんやで？ほんまにありがとうな？｣
遥｢みゃーさんっ、だいすきっ！｣
侑くんが遥輝を抱いていると、当然のようにできる人だかり。
遂に遥輝は《伝説の子》と呼ばれる始末･･･汗
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 449人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくらもち - なんですか！天才ですか！宮くん最高です！ (2020年4月29日 17時) (
レス) id: c2e5a10dd5 (このIDを非表示/違反報告)
Rain(プロフ) - ももたんの桃拾いさん» ありがとうございます！新作もあるのでよかったらこれからもよろしくお願いします！ (2020年4月28日 16時) (レス) id: afe3d2a328 (このIDを非表示/違反報告)
ももたんの桃拾い(プロフ) - むっちゃ感動しました！ティッシュ片手に持ちながら読ませてもらいました！これからも応援してます！ (2020年4月27日 12時) (レス) id: 08a613338a (このIDを非表示/違反報告)
Rain(プロフ) - いちごアメさん» えぇ、感動してくださる人がいるなんて…ありがとうございます！ (2020年4月26日 12時) (レス) id: afe3d2a328 (このIDを非表示/違反報告)
いちごアメ(プロフ) - こんにちは！すごく泣きながら見させていただきました！！！持つ涙無しでは読めないです(笑)泣きすぎて目が痛いぐらいです(笑)応援してます！小説頑張ってください！！！ (2020年4月26日 4時) (レス) id: 067b8772b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Rain | 作成日時：2020年4月19日 13時
