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東雲「やぁ、僕の可愛い子供達よ」

『…マスター?』



天井のスピーカーからマスターの声が聞こえた。




「ますたー!」

「ここはどこなの?」

「早く出しやがれ!」

「…ここ、コワイ、タスケテ」



クローン達はそれぞれの気持ちを口にしていた。


けれどあたし達3人は、言葉を発することはしなかった。
この後、何かが起こる気がしたから…。



東雲「…シィー」


不安を叫ぶクローン達の声を、マスターは子供をあやすかのように静かにさせた。
クローン達は、そのマスターの声を聞き、口を閉ざした。




東雲「さて、本題に入ろうね。君達には、とある実験に参加してもらう」

『……実験って?』



あたしは、素直に思ったことを聞いた。


周りも便乗し、賛同するかのように頷いたり、スピーカーを見つめたりしていた。




東雲「それは、今から説明するよ」


すると、部屋の四隅に大きなスピーカーが現れた。




東雲「…今から、このスピーカーからとある音楽が流れる」

七魅「…音楽?」

東雲「そう…君達は、それを聴くだけでいい」

睦美「…えっ?聴くだけ?」

東雲「…そう、それだけでいい」





「なーんだ」

「それだけならあんしんだね?」

「…ふーん」

「でも、ちょっと大掛かりすぎ…」





"音楽"



確かにそう言った。



でも…




『…まって!』

東雲「何だい?魅奈」


『…今、マスターは音楽って言った』

東雲「…そうだね」


『その音楽って、もしかして……』





カチッ


ブオン





突如、部屋いっぱいに独特なビートが流れた。



七魅「…!!これはっ!!」


東雲「さぁ、僕の可愛い子供達よ、何人生き残れるかな?」






そして、








.






.




_____スピーカーからラップが流れた。



「いやぁ…!」

「グハッ…!!」

「な…に…これっ……」





『…グッ……キツイな』

七魅「…マスター、これ、本気?」

睦美「…さっき、何人、生き残れるかって……」







流れ続けるラップ



あたしは耐えきれなく、耳を塞ぎながら目を閉じて唇を噛んだ。
少し切れてしまったのか、血が垂れ少しだけ鉄の味がする。





ドカーンッ






大きなの衝撃を受けた後、ビートが止まった。




『…止まった?』




あたしはゆっくりと目を開いた。



目に映ったのは……








___殆どのクローン達が、血を流して倒れている所だった。

▽→←▽



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さくら海(プロフ) - みんさん» ありがとうございます!!!頑張ります!!! (2020年5月31日 11時) (レス) id: eba3e9a097 (このIDを非表示/違反報告)
みん - んぁぁぁぁぁぁぁぁめっちゃいい話!!感動しちゃいますぅ……更新楽しみにしてます!!!頑張ってください(*´∀`*) (2020年5月16日 2時) (レス) id: a7a20ec0a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さくら海 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuraitkn1/  
作成日時:2020年3月2日 12時

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