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『……ゲホッ…ゲホッゲホッ』
乱数「…大丈夫?」
『…ケホッ……うん、大…丈夫』
乱数「……やっぱり、最近おかしいよ」
近頃、私の体調に変化が出始めた。
肺や気管支に異常な程の嫌悪感を抱くのだ。
蹲り咳をこじらせる私の背を優しく撫でる乱数。
乱数「姉さん、今日は研究所行くのやめよう。
行くならアイツらも連れて行こう」
『……うん、でも…』
乱数「…なら、迎えいく時にオネーサン達も連れて行く。じゃないと心配だもん」
『……分かった』
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東雲「……なるほどね、肺が苦しくなると…」
『…まぁ、何も無ければそれでいいけど』
東雲「……まぁ、一度検査しておこうか」
無事研究所に着き、マスターにさっきのことを説明した。
もちろん、言の葉党のことは内緒にして……
マスターは話を聞いたあと、いつもの様に検査を行った。
まぁ、特に何も無いだろうと思ってた時だ、
東雲「……嘘だろ」
『…マスター?』
東雲「…何故だ!?」
『…!!』
マスターは先程とは豹変した。
東雲「俺の仮説だと、こんなことは無かったはずだ…どこで間違えた?どこで研究を間違えた…」
『…どういう事?』
つい零れた言葉に、マスターはハッとしたようにこちらを見た。
東雲「……君は、最高傑作になるんだ。
奴らなんかに渡す訳には行かない……
そのために、俺はお前の遺伝子に彼女らの遺伝子を混ぜたんだ。ここで失敗する訳には行かない…」
『何を言って』
東雲「君のアビリティを完成させるため、失敗作の全てを注ぎ込んだ意味が無い!!!」
マスターは狂ったように叫んだ。
そこで、私は気がついた。
『……もしかして、私の体には』
東雲「あぁ、そうだよ?
__君の体には、姉妹達の遺伝子や血液も流れてる」
体が震えた……
マスターは不敵な笑みを浮かべている。
『…じゃあ、姉妹達は?…生きてる、よね?』
東雲「なんの冗談を…"貢献"させたに決まってるだろ?」
その言葉は、私にとっては"処分した"と同義語だった。
……私のせいで?
そして気がついた。
周りをよく見れば、カプセルのようなものがふたつ並んでいた。
その中には…
『……七魅?…睦美?』
マスターは先程とは見違えるような冷たい目で言った。
東雲「彼女らを君に注ぎ込めば、君は完成したんだよ」
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さくら海(プロフ) - みんさん» ありがとうございます!!!頑張ります!!! (2020年5月31日 11時) (レス) id: eba3e9a097 (このIDを非表示/違反報告)
みん - んぁぁぁぁぁぁぁぁめっちゃいい話!!感動しちゃいますぅ……更新楽しみにしてます!!!頑張ってください(*´∀`*) (2020年5月16日 2時) (レス) id: a7a20ec0a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら海 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuraitkn1/
作成日時:2020年3月2日 12時