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side乱数
『あたしは、これからどう動けばよろしいでしょうか…』
敬語を使うには等しくない"あたし"という一人称。
これも"設定"なのか、自我からなのか、まだ分からない。
ただ1つ、彼女もボクと同じなのだと気づいた。
ボクはその女の子に、笑顔で近づいた。
乱数「オネーサン!こんにちは!ボク、飴村乱数って言います!」
『…あめむら、らむだ……』
乱数「これからよろしくね☆」
『……指示なら』
オネーサンは、無花果オネーサンの方を向いてそう言った。
無花果「No.0317、今は飴村乱数とともに行動していろ。何かあればすぐに報告しろ、いいな」
『…承知致しました』
無花果「…飴村、こい」
乱数「はーい!じゃあ、またあとでねー!
オネーサン!」
ボクはオネーサンに笑いかけると、無花果オネーサンに着いて行った。
しばらく歩くと、無花果オネーサンは止まって、ボクにからだを向けた。
無花果「飴村、ここからが本題だ。
…あれは、貴様の遺伝子から形成した最高傑作だ 」
乱数「…ボクの、遺伝子?」
No.0317、魅奈という女は、僕が生まれた理由とは逆で、新たな真性ヒプノシスマイクの開発のために感情を増幅させ精神をオリジナルの人間に近づけたクローンであるらしい。
更に、多くのクローンの中でも、僕が遺伝子に1番近く、見た目も一番寄せることが出来たみたいだった。
乱数「それで?ボクはどうすればいいの?」
無花果「…No.0317が、中王区に歯向かわないよう、監視をし、何か異常があれば報告しろ」
乱数「……それだけ?」
あまりにも簡単な命令に、俺は疑問を抱いた。
無花果「…あれはお前たちと違って、感情があればあるほど使いやすい。それに、そこらの人間と精神が変わらないのにも関わらず、ヒプノシスマイクの干渉の体制も着いている。彼奴を利用することに越したことはない」
乱数「つまり、ヒプノシスマイクの研究のため、長く生かす必要がある…
そのために、中王区の外で人間に触れてより感情を増幅させる必要がある…てこと?」
無花果「そうだ、だが…」
俺は舐めていた飴を噛み砕いた。
乱数「人間と触れ合ったことで、余計な知識を増やし中王区に歯向かう可能性が無きにしも非ず…
だから、僕の監視ってことだね!」
無花果「理解しているのなら、直ぐに取り掛かれ」
乱数「はいはーい!僕におまかせあれー!」
僕は手を挙げていつもの笑顔で言った。
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さくら海(プロフ) - みんさん» ありがとうございます!!!頑張ります!!! (2020年5月31日 11時) (レス) id: eba3e9a097 (このIDを非表示/違反報告)
みん - んぁぁぁぁぁぁぁぁめっちゃいい話!!感動しちゃいますぅ……更新楽しみにしてます!!!頑張ってください(*´∀`*) (2020年5月16日 2時) (レス) id: a7a20ec0a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら海 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sakuraitkn1/
作成日時:2020年3月2日 12時