転生したら乙女ゲーの悪役令嬢とかベタすぎて笑えないんですけど。

笑えない12 ページ16

次が最後、つまりこの国で1番身分が高い10歳。


王子様か……


先生の話を鵜呑みにするなら、相当のバカのはずだけど。


「……」


王子は何も言わず前に出る。


神父さんの話も聞かずに球に触れる。


ちょっと、神父さん困ってるよ。いじめないであげてw


ピカッ

球が金色に輝く


「……これでいいのか。」


うわぁ……なんか、まさに自分しか見えてないって感じ。


「そ、それでは、真名を与える。


そなたの真名は


“ツクヨミ”」



ザワッ

また周りがざわつき始める。


「王太子様が最高神じゃないとは……」


「よっぽど神に嫌われているのでは？」


「やはり、第二王子の方が……」


実は真名と言うものは、自らの素質と大いに関係がある。


この国の歴代の王は皆最高神の名を授かり、その名に相応しい実力を持っている。


もちろん、最高神の名を授かるのは王だけではないが。


ちなみに、第二王子の真名は“オーディン”

隣国ノースティアの最高神だ。


まだ第二王子は洗礼を受けてないから、このことを知ってるのは私だけ。


そんなことより、ノースティアと言えば……この世界は、私が元いた世界ととてもよく似ている。


神の名前は殆どが一緒だし、国々も実際の国をモデルに作られている。


まあ、この世界を作ったのは元の世界の人間だし、そりゃあそうだよね。


オーディンは北欧神話の主神。だから多分ノースティアのモデルは北欧のどこかだね。



さてと、とりあえず儀式は全部終わったしお待ちかねのイベントといきますか。




『そこの貴女、少しよろしいかしら。』

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