よん!!!! ページ5
「西谷。わたし、マネージャーはやらないって」
「見学だけでも!頼む!!」
「えええ・・・」
放課後、帰りの支度をしていたらまた西谷に話しかけられ、強制的に体育館まで連れてこられた。
中からはシューズのキュキュッという音が聞こえる。
この音・・・・もう聞きたくない。
「帰る」
反射的にそう言い、身を体育館の入口から翻す。
イヤだイヤだイヤだ。
本当に関わりたくないんだってば。だから、やめてよ
それなのに
「まーまー、見学だけでも」
腕を掴んで離さないとでも言う西谷。
「本当に無理だから、離して!」
強く言ったから驚いたのか、力の弱まった手から腕をするりとほどき、その場から逃げ出した。
***
「西谷?」
「旭さん・・・」
立ち尽くしていると、後ろから旭さんに声を掛けられた。
自分より一回り大きい体が近付いてくる。
「スマン、やりとり見ちゃったよ。マネージャー勧誘も大事だけどな、強引は駄目だろ」
「別に強引って訳じゃないッスけど」
「西谷はそう思ってても相手もそうだとは限らないぞ?」
「おお・・・説得力あるッスね・・・!!」
「あー・・・うん・・。それに、他にも候補はいるんでしょ?その子に依存しなくてもいいんじゃないか?」
そうだ。よくよく考えれば、まだ声を掛けていないヒトも居るわけで。
アイツに限った話じゃねえな・・・
なんでAばっか誘ってたんだ?
「・・・・あ」
「西谷?どうした」
「バレー部、だからッスね!!」
「え?!・・・・は?」
「何でもないッス!ではお先に体育館行ってますね!!」
東峰は、意味不明な事を言って体育館に向かう西谷の後ろ姿をポカンと口を開けたまま見ていた。
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作者名:カヨ林檎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kayo3925/
作成日時:2019年7月20日 10時