ハロウィンは知っている。

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辺りを見回しながら進むけど、上杉君は見当たらない。
そうしている間にホールからでて、人が1人もいないところに出た。

そうして進むと、吸血鬼の格好をしている、人が見えた。
上杉君だ。

頭に手をのせて下を向きながら、壁にもたれている。
はあ…、というため息。

私はそこに近づいて、上杉君の前にたって言った。
「Des bonbous ou un mauvdis sort.」
これは、フランス語で
「お菓子をくれないと魔法をかけちゃうよ(イタズラしちゃうよ)。」
って言う意味。

そう言うと、上杉君は私がいることに気づいたのか、前を向き、私を見てため息混じりに言った。

「…もうかかってるよ。はあ…。やべえな。」

？
私も上杉君を見る。
その瞬間、上杉君に抱きしめられた。

え…？

はあ…。というため息が耳にかかる。
手が後ろにまわされていて、もっとぎゅっと押さえられ。

「Trick or…Toreat?(お菓子をくれないと…悪戯しちゃうよ？)」
と耳元で言われた。

私はそれに反応して固まる。
上杉君のふぅ…という声がする。


そうして


カプっ…と


首筋を噛まれた。





そうして何秒たったんだろう。
ずっと抱きしめられたまま首筋を噛まれて。


そうして、上杉君が離して離れていく頃には、私も、上杉君も真っ赤だった。

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