喧嘩〜2〜 ページ3
与「みゆき!どうしたんだい?!」
貴《『…ザザザ−。』》
与謝野は、乱歩の言ってた“嫌な予感”と云うモノに当たったのだと瞬時に判断し、急いで敦、国木田のドアを叩き、
与「緊急事態だヨ!!嫌な予感が当たった!!」
瞬時に探偵社員の寮に居る全員起き、敦と鏡花、与謝野、谷崎、宮沢は社に、国木田、乱歩は、福沢と太宰に連絡を入れる。太宰は今、みゆきと同棲している為、社員寮を出、とある一軒家に住んでいる。
全員が社に到着した時には既に、社はもぬけの殻だった。辺り一面に書類はばら撒かれており、帰り支度をしていたであろう鞄は机から落ちていた。そして出入口の近くには破壊されたみゆきの携帯が落ちていた。
敦「そ、そんな…」
福「…乱歩、何か判ったことはあるか?」
乱「現状からざっと、みゆきは何者かに拉致された。そしてこの人形、プラスチック製であり壁の凹み、人形の背中の傷が一致する。それて加え、人形の腕には凄い力で蹴られた跡がある…察するに、みゆきはこの人形を犯人と思い蹴った。更にこの社内の荒れよう、恐らく異能を使い相手の動きを封じ込めたんだろう。人形の腕にも何かが巻き付いていた跡がある。傷が少ないから恐らく風の力。そしてみゆきを拉致した犯人は恐らく異能力者でプラスチック製の物、あるいは人形を操る。」
と解説し終えた乱歩は拳を震わせ俯いている。
与「一緒に残ればよかった…」
敦「…微かですが、硝煙の匂いがします。」
鏡「…みゆきねぇ…」
国「こっちには爆弾の破片と思われる物が落ちている。」
早く犯人を見つけ、みゆきの居場所の特定に急ぎながら皆は自分を責めていた。
-特に-
太「すまない、本当にすまない。みゆき…ッ!!」
と太宰は皆よりも打ちひしがれていた。
あの時残ることを止めていれば!
あの時自分も残っていれば!
あの時謝っていれば!
−と。
その時、太宰の目にふと止まった。其れは自分の分の書類である。だが白紙ではなかった。書類の字は愛しい彼女の筆跡だった。
太宰は自分の外套のポケットに入っているあるものに触れる。婚約指輪である。その存在を確かめるように強く握り締めた彼の瞳には強い決意が観えた。そして
太「−必ず見つけるから−」
と彼女に聞かせるように、
己に言いつけるように皆と同じく痕跡を探った。
ラッキーアイテム
バッグ
ラッキーキャラ
国木田独歩
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作者名:aikattse | 作者ホームページ:http://kattse0624.
作成日時:2018年12月9日 12時