狐、オメガです【呪術廻戦】

Ωの狐が20匹 ページ23

ぺろりと自分の唇を舐めて笑う
先祖返りと言えど、Ωの妖狐だ
色気には自信がある



顔を近づけ、耳を軽く噛む
棘先輩はびくっと肩を揺らす
反応はする…これは、このままいけるかもしれない



『先輩…感じてます？』


にんまりと笑ってからかって見せる
棘先輩は顔を赤くしてこちらを睨む

少しだけ、αの気持ちが分かるかもしれない
こんな美味しそうな獲物、喰らわない手はないだろう


狗「…けほっ」



さて、どこから、どうしてやろうと考えていると棘先輩はいきなり咳き込む


『え…先輩？』



まるで過呼吸でも起こしたかのように咳き込む棘先輩、一気に頭の中が混乱で塗りつぶされる



『何がっ…』









狗「倒れろ」




『え…』


要因を探そうと視線を他に向けた瞬間、聞こえた一言
一瞬で体から力が抜け、棘先輩の方へと倒れ込む体



『な、…』




狗「おかかー」



油断大敵、棘先輩はそう言って立場を逆転させる
体はどう頑張っても動かない


『ず、ずるいっ！心配したのに！』



狗「こんぶ、明太子ー」



Aだってフェロモン飛ばしたでしょ、と指摘される
ギクッと体が反応してしまう

実は棘先輩を押し倒した時、フェロモンを撒き、抵抗できないようにしていたのだ


雰囲気で呑まれてくれると思ってたのに



『…あははー……』


笑って誤魔化してみるが
棘先輩はじとー、っと俺を見つめる
そして少し荒っぽく尾を掴んだ


『ひぎゃっ…！』



声を抑えようとしても手が動かせないので声を抑えるには唇を噛むしかない
まず先に尾と耳の神経…を……




あれ、…神経、切れない…





ゆっくり、ゆっくりと棘先輩を見る
顔は赤く…息は乱れて、うわぁ、めっちゃ笑顔
しまった、さっき軽くイタズラしたの、逆効果だった

Ωにフェロモンがあるように
αにもαたらしめるオーラがある、支配感と言ったら良いのだろうか
Ωはαと交じわう為にそのオーラに屈するようにフェロモンを撒き、体を捧げる


ほぼ本能のようなものだ


そして今、αである棘先輩が俺が先程ちょっとイタズラしたせいで興奮してしまい、絶対に抱いてやるモードみたいなのに入ってる、Ωの俺はそれに抗えなく、快楽を求めているせいで神経を切る事ができなくなっている




『…せ、先輩ちょっと待と？さっきまでブラッシングしてくれてたじゃん、ね？』

狗「おかか」


『待っ……』



狗「お か か(待たない)」



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『え、また俺のせい？』

狗「しゃけー」

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