先祖返りの狐様【呪術廻戦】 (ページ28)

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狐が24匹ページ28

『棘先輩！』

俺が必死に言っても
棘先輩は聞く耳を持たない

本当に言い争っている暇はなく、外に出た扉から木と特級が突っ込んでくる

伏「狗巻先輩が止めてくれる。ビビらずいけ」

鵺が特級へ突っ込んでいく

特級は止まることなく
鵺の翼に特級の腕が突き刺さる

隣で血を吐く棘先輩

喉の奥でﾋｭｯと音が鳴る
血の気が引く

加「(先に限界がきたのはコッチか！)」

隙ができたこちらに対して特級は容赦なく攻撃を叩き込む
加茂さんが殴られた上に球体が追撃を試みる

『っ！狐火！』

それは打たせない
丸々焦がしてやる

伏「生きてますか！加茂さん！！」

『伏黒！！貸して！』

加茂さんの手首を握り
殴られた傷をこっちに持ってくる

『…ってぇな！』

3本の尾を叩きつけるが腕で防御される
ミシッと腕から音がするがパワーが足りない

一旦離れてペッと口内の血を吐く
痛覚…弄るか？
ダメだ、この状況だとほんとに致命傷が分からなくなる…

狗「高菜」

『！！…ダメ！先輩っ！！』

棘先輩が口を開く

声を発する寸前の所で喉に触れる

狗「ぶっとべ」

その言葉で特級は言葉の通りぶっ飛ぶ
だが特級への強い呪言
1度は喉を治していてもダメージがデカいのか棘先輩は多少血を吐く

『ゴホッ…、う、ぇ…』

ボタボタと俺の口から血が出てくる
これが呪言のデメリット…
声が出せない
血の味だけが口に広がる

狗「っ！高"菜"」

『…っ』

棘先輩がこちらに来て心配そうに見つめる
俺を首を横に振って、大丈夫、と口パクで伝える

『…お願い……うご、かない…で……ゲホッゴホッ…』

棘先輩の肩を掴みそう言って
俺は特級が吹っ飛んだ方へ向かう

吹っ飛んだ先では真希先輩と伏黒が特級と戦っている
間合いには入れないが、後ろからのサポートなら…

真希先輩と伏黒の同時の攻撃で大きなダメージを与えられたように見える

が

真「恵！！」

伏黒の腹から生える植物
アイツっ…呪力を吸ってるのかっ！
しかも呪力を吸った分体の奥深くへ根を伸ばしているらしい

『…』

伏「…A？お前は下がってろ！！」

声が出ない
ただ微笑んで、伏黒の腹の根を引きちぎる

大丈夫、その傷は俺が代わる

『…っ、うぁ"…』

腹から血が吹き出す
それを素早く狐火で焼く
痛覚を弄る……いや、今なら痛覚を遮断できる！

尾が増えた副産物…
これならっ…

真「恵、A、やめろ」

真「_選手交代だ」