三言目 ページ4
これはたからみたらスクアーロが大声で独り言言ってるようにしか見えねーな。てかなんで聞き取れるんだよ、喋ってねーだろそいつ。
「おい、A。ちょっと俺に聞こえるように声出してみろよ」
俺がそう言うとAは少し困ったような顔をした。いや、表情に大差はないのだが何と無くそんな感じだと思う。
「いま話してただろうがぁ！」
スクアーロはそう叫んでいたが聞き取れるのはお前くらいだと思った。その間どうするべきか悩んでいたAだが何か思いついたのか俺に向かって腕を上から下に下げた。
かがめってことだろう、俺がかがんでやれば遠慮がちに近づいて来て俺の耳に口を寄せた。成る程さすかにこの距離なら聞こえると考えたようだ。
「ベルフェゴール様、なにか御用ですか？」
始めて聞いたAの声は思いの外綺麗な声をしていた。柔らかく優しい声をしていてこんな声が小さいのは勿体無いと思った。
てか、様付けだったんだな、こいつ。まあ俺王子だし当然だな。
「別に用って訳じゃねーよ。あと、ベルでいい。特別にな」
今何と無く機嫌がいいから様付けしなくてもいいと言ってやった。しししっ、王子やっさしー。
「ベルにまで様付けしていたのかぁ、お前は下っ端じゃねぇんだから呼び捨てにしても文句は言われないぞぉ」
スクアーロにそう言われてAは首を横に振った。一応幹部がどうのとか考えているようだ。
まあ確かに下っ端ではない。誰もが嫌がる書類系の仕事を進んでやる変人だし、記憶力もはんぱじゃない。そんな人材はヴァリアーじゃ貴重だった。
「 」
Aはまた何か言ったようだった、首を横に振っていたところから自分は下っ端だと言う感じの意味合いの言葉を言ったと考えられる。
「お前は下っ端じゃねぇ、ボスさんだってそれを認めている。じゃねぇと女の隊員なんか即効で切り捨てられてるぞぉ！」
ほらな、スクアーロの返し方から俺の考えは間違っていなかったとわかる。そりゃあ、ボスに認められねーとこんな無口でちっこい奴が入隊するのは難しいだろう。
「ああ、そうだ。これを頼めるかぁ？書類仕事ばっかで悪いな」
そう言われてAはまた首を横に振った。性格自体は悪くはないようだ。頼まれたことを断ることはあまりしない。
「ししっ、今度王子の任務に連れてってやるよ。前線はこんなとこよりずっと面白いぜ」
俺が気が向かないとかで放棄した書類をAがやっているのは知っていた。だからお礼的なやつってこと。
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部久(プロフ) - 続きが読みたいです。まだ更新やってますか？ (2017年9月4日 15時) (
レス) id: 0d4f3869ed (このIDを非表示/違反報告)
全力ウサギ - ありがとうございます（＾口＾）ノ (2016年2月7日 12時) (レス) id: 1a21b3973a (このIDを非表示/違反報告)
星桜(プロフ) - 全力ウサギさん» 返信遅れて申し訳ないです！出来る限りのことでしたら良いですよ〜 (2016年2月6日 10時) (レス) id: c21bb63eae (このIDを非表示/違反報告)
全力ウサギ - 「ボンゴレ式修学旅行」を見ったのですが良ければリクエストにやってもらえますか？ (2016年2月4日 19時) (レス) id: 1a21b3973a (このIDを非表示/違反報告)
星桜(プロフ) - 全力ウサギさん» はい！ありがとうございます！ (2016年2月1日 7時) (レス) id: cc8d47ffae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒桜 | 作成日時：2015年1月25日 8時
