二十五言目 ページ26
本当は、おしゃれなんてしてる場合じゃないんだろうななんて可愛げのないことを思う。
そんなことがわからないような人じゃない、ルッスーリア様は。だから多分、私の気を紛らわそうとしてくれているのだろうと勝手に推測した。始めての長期任務で気を張り過ぎないようにという優しい気遣い、でもそれは本当にありがたかった。
「じゃあ時計が鳴るまでゆっくりしましょう」
ルッスーリア様はそう言って笑顔で帰っていった。
本当はここに来るのが少し楽しみだった。自分じゃこんないいホテルに泊まろうなんて思えないけど、一度この国には観光出来てみたかったのだ。少しくらいならいいだろうか、きっと大丈夫だろう。私はそう思いこっそりホテルを出た。
朝の散歩は気持ちが良かった。どこにでもありそうな普通の町並みだったが、それでもこの平和さがなんとなく良いなと思った。
同じ服を着た人たちが先程からたくさん通っている。この辺りの学生だろう、そう言えば昨日の人もこんな感じの服装だったかもしれない。昨日戦った人、きっとすごく強いのだろうな。
のんびりと散歩していたらいつの間にか昼時になっていた。ちょうど良いところでたい焼きが売っていたので二つほど買ってそれをお昼にした。
「君、不用心だね。こんな時に一人で出歩くなんて、よっぽど余裕なのか、馬鹿なのか」
制服を肩にかけ、風紀委員という腕章を付けた男子生徒が話しかけて来た。もう学校は終わったのだろうか。というより、この人も敵なのか。やっぱり迂闊に出歩くべきではなかったかもしれない。
「時間外だからね、手は出さないよ。だけど時間になったら容赦しないよ」
制服の隙間からダウンジンクの棒の太い版みたいなのがみえた。おそらくトンファーだろう。近距離戦に長けているということは距離を詰められないようにしないといけない、気をつけよう。
本当の戦いというよりルールが決められている分試合に近い、というわけで一応よろしくお願いしますの意を込めてお辞儀をして私はホテルへと戻る。
「あ、あれ？」
後ろを振り返るとどうやら同じ方向に向かってるらしく風紀委員の人もそこにいた。目的地は同じなのだろうか、でも学生が使うようなホテルではなかったように思える。
「あの、貴方は何処に………」
「聞こえないよ」
ああ、そうだった。紙でもあればちょうど良かったのだがそんな便利な物は持ち合わせていない。どうしようかと悩んだ挙句以前も使った方法をとることにした。
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部久(プロフ) - 続きが読みたいです。まだ更新やってますか？ (2017年9月4日 15時) (
レス) id: 0d4f3869ed (このIDを非表示/違反報告)
全力ウサギ - ありがとうございます（＾口＾）ノ (2016年2月7日 12時) (レス) id: 1a21b3973a (このIDを非表示/違反報告)
星桜(プロフ) - 全力ウサギさん» 返信遅れて申し訳ないです！出来る限りのことでしたら良いですよ〜 (2016年2月6日 10時) (レス) id: c21bb63eae (このIDを非表示/違反報告)
全力ウサギ - 「ボンゴレ式修学旅行」を見ったのですが良ければリクエストにやってもらえますか？ (2016年2月4日 19時) (レス) id: 1a21b3973a (このIDを非表示/違反報告)
星桜(プロフ) - 全力ウサギさん» はい！ありがとうございます！ (2016年2月1日 7時) (レス) id: cc8d47ffae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒桜 | 作成日時：2015年1月25日 8時
