二十二言目 ページ23
ホテルに帰り取り敢えずシャワーを浴びた。私は戦ってないけど戦いは明日もある。明日のいつになるかはわからないけど捻くれた考え方をすれば12時を過ぎれば明日だといえる。だから早めに行動しておくのだ。
私がシャワーを浴びている間に幹部の皆さんはなにか話していたようだ。楽しそうな笑い声が聞こえてきていた。
「誰？」
窓の外に気配を感じ無意識に武器を握る。敵意は感じないが念のため。それにここは最上階の37階、人の気配などするわけがない。
「始めまして、だね。窓を開けてもらえないかな、割られたら困るよね？」
あくまで優しい口調だ。私は武器をしっかりと握った上で手早く窓を開く。と、そこには白い人がいた。本当に真っ白だ、白い羽も生えている、まるで天使のようだった。
「……天使さん？」
「天使？まさか、僕は白蘭。聞いたことくらいあるんじゃない？」
白蘭と名乗ったその人は怪しげな微笑みを浮かべている。私はその白蘭さんの問いに対し私は黙って首を横に振る。そしてある疑問に辿り着く、どうして私の言っていることがわかったのかということだ。
「どうして？って顔してるね、僕は口の動きを見ればなんて言ってるかわかるんだよ。時間がないから本題に入ろうか」
それは便利だ。声がでなくとも会話が成り立つなんて。
「ショックを受けないで欲しいんだけどさ、8年後君は死ぬんだ。これだけは何度繰り返しても絶対に覆らなかった」
ああ、やっぱり。と思ってしまう自分が嫌だった。ヴァリアーの皆さんとのお別れは悲しいけれど8年後というのはあまりにも遠い気がして実感がわかない。
「君の病気自体はそこまで深刻に捉える必要はないよ、未来の技術があればすぐにでも進行を止められる」
ただ、進行を止めることは出来てもその声が回復することはない、と言われた。それは別に構わない。スクアーロ様はちゃんと聞き取ってくれるのだから。
「それならどうして私は……やっぱり弱いからですか？」
病気じゃないのなら任務で、ということだろうか。私が弱いせいで皆さんに迷惑をかけることになるのは嫌だな。
「違うよ、君は強かった。いつだって君は誰かを守っていた。形は違えどそれだけは変わらないよ。だからこそ僕は君に興味を持った」
「私はちゃんとその人を守れましたか？守りきれましたか？」
「勿論、君の犠牲が無駄になったことなどないよ」
そうか、それなら良い。私の生きた意味がちゃんとあったのだから。
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部久(プロフ) - 続きが読みたいです。まだ更新やってますか？ (2017年9月4日 15時) (
レス) id: 0d4f3869ed (このIDを非表示/違反報告)
全力ウサギ - ありがとうございます（＾口＾）ノ (2016年2月7日 12時) (レス) id: 1a21b3973a (このIDを非表示/違反報告)
星桜(プロフ) - 全力ウサギさん» 返信遅れて申し訳ないです！出来る限りのことでしたら良いですよ〜 (2016年2月6日 10時) (レス) id: c21bb63eae (このIDを非表示/違反報告)
全力ウサギ - 「ボンゴレ式修学旅行」を見ったのですが良ければリクエストにやってもらえますか？ (2016年2月4日 19時) (レス) id: 1a21b3973a (このIDを非表示/違反報告)
星桜(プロフ) - 全力ウサギさん» はい！ありがとうございます！ (2016年2月1日 7時) (レス) id: cc8d47ffae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒桜 | 作成日時：2015年1月25日 8時
