58,「幼気」 ページ14
イザナ君に婚姻届を出されそうになり強制的に止める。ていうか何処から出したんだそれ。
「丁度俺とオマエ、結婚出来る歳だしいいじゃん」
『いや良くない良くない』
「…………お前とお揃いの苗字、欲しいのに」
『…………………………っは!!』
や、やべぇ、今可愛さに負けてペンを取ろうとしていた………いや違う違う私はチョロ子じゃない。
『でも書類上は無理なんだよなぁ……』
「…………じゃあ代わりに俺の事呼び捨てで呼んで」
『え?』
「いいだろそれくらい。灰谷兄弟は呼び捨てじゃん。何でか知らないけど」
『いー、けど………』
なんか、可愛いな。蘭と竜胆はなんか親しみやすくて同い年っぽいから呼び捨てなだけなんだよな……
確実にあっちは私より年上だろうけど。
『イザナ?』
「………………うん」
『っふ………歳の割に可愛いじゃねーの、お前』
呼び捨てで呼ぶと、あっちが呼べと言った割には無反応。けど決して関心が無いわけじゃなく。
よく見ると耳がほんのり紅くなって目も照れ臭そうに細められていた。可愛くて自然に頭を撫でる。
「姉として俺へ愛情表現も忘れんな」
『はいはい分かってますよ。お前姉弟となりゃ意外と甘えたなんだなー、ちょっと心配だったけどめっちゃ可愛くて安心した』
「………当たり前」
なんかツンデレの弟ができたみたいな感覚だわ。いやツンデレにしては甘えただけど。
ツンの割合3割とデレの割合7割みたいな。いや2:8か?
「屈辱だけどマイキーがお前の事気に入ったの、分かる気がする」
『それはマイキー君もイザナも物好きだからだな』
「物怖じしない癖に踏み込んでは来ないし、けど欲しいものをくれるというか…惹き込む才能ってやつ?」
イザナはこちらをチラリと見て私の頬につ、と指を滑らせた。擽ったくて身を捩ると「そーゆートコとか」と目を細められる。
「天竺に入れさせたい……でも入る事で変な虫に引っ付かれると駆除がメンドウ」
『?天竺ってなんだよ』
「俺らが入ってるソシキみたいな物」
『そういや灰谷兄弟が言ってたな。何の組織なんだ?金持ちだし………なになにどっかの事業?』
「…………Aはそのままで居ろよ」
『なにそれどういう意味』
__________
マカ様リクエスト有難う御座いました!!イザナ君単体っぽくなってしまい申し訳ない………
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愛\(??)/(プロフ) - 続きが楽しみです!! (9月8日 16時) (レス) @page37 id: 1f94bf8b32 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です最強です文才天才すぎですめちゃくちゃ好きです、、お手隙の際に更新してもらえたら嬉しいです!!完結までついて行かせてください! (2023年1月20日 14時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 可愛いのとか、弟にしたくなるきもちわかります!こんなにも私が望んだ作品はないです!!ありがとうございます!!これからも更新頑張ってください (2023年1月2日 2時) (レス) @page33 id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新ってしないんですか?私、この小説が大好きです! 更新待ってます!!!! (2022年7月24日 1時) (レス) id: 50f3e04b49 (このIDを非表示/違反報告)
ぴゃ - サーモン……!!寿司ネタのサーモンは苦手ですけど、塩焼きの鮭なら大好きでありますわ!!!なので……続きをお恵みくださいまし………ガハッ… (2022年7月16日 19時) (レス) @page40 id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実珠 | 作成日時:2021年8月4日 22時