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肆拾話 ページ10

「ねえ聞いて!今日も芙美子が可愛い!!」



「そう」



「太宰さん、其れ本人に言ってどうするんですか.....」




芙美子がソファで珈琲を飲んでいると、隣に座る太宰が執拗に構ってくる。

そのため、基本的には適当な返事をしている。



敦もその会話を聞いて途方に暮れている。




「心中しよう!」



「お断りね」



「嗚呼、今日もなんて美しさ...」



「それはどうも」



「なんで私と付き合ったの?」



「...........」





突然の直球な質問に芙美子は珈琲カップを両手で持ちながら、じとーっと太宰を横目で見る。



太宰はいつもどおりのニコニコとした笑みで芙美子を見つめている。





「自分で考えなさい」



「えーっ、狡い!」



「ここは仕事場よ」



「じゃあ心中しよう」



「意味が判らないわ......」




傍から見れば芙美子の方が落ち着きがあって、同い年、若しくは年上に見えるだろう。


だが、太宰も今はああだが普段はしっかりしていて頼りになる。


芙美子よりよっぽど大人な男性なのだ。




「一つだけ云っておくわ」




芙美子が珈琲を飲み干し、太宰にぐいっと顔を近づける。




「貴方のそういうところ、嫌いじゃないわ」




珈琲カップを片付けるため、立ち上がる芙美子。



太宰はソファで一人、ポカーンと固まっていた。





「...其れは反則だよ」

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麻月☆(プロフ) - みたら士さん» ネタを考え抜いた甲斐があります...ありがとうございます! (2018年1月6日 19時) (レス) id: 2189571e01 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - かわいい…かわいい……萌える!!! (2018年1月6日 18時) (レス) id: d493129e91 (このIDを非表示/違反報告)
麻月☆(プロフ) - 魔法少女*萌ちんさん» 久しぶりー!ありがとう〜!受験頑張るね! (2018年1月5日 14時) (レス) id: 2189571e01 (このIDを非表示/違反報告)
麻月☆(プロフ) - ねむたさん» ありがとうございます!!励みになります受験も頑張りますぅうう(´;ω;`)(´;ω;`)今年もがんばらせていただきます! (2018年1月5日 14時) (レス) id: 2189571e01 (このIDを非表示/違反報告)
魔法少女*萌ちん(プロフ) - ログイン出来たよ(・o・)作品1年も続けられるのはすごいね!受験頑張ってね! (2018年1月5日 10時) (レス) id: f60c9f815f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麻月☆ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/my3126rk5/)  
作成日時:2017年12月24日 20時

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