捌話 ページ8
ゆき子は芙美子を傷つけるつもりもなく、苦しめるつもりは無い。
痛みを伴うというのは嘘ではない。
が、異能なんてそんな薬で消滅するはずがない。
彼女の異能は脅威そのものだ。
強大な力にちっぽけな薬は太刀打ちできない。
若しかしたら薬のせいで一時的に異能が発動できなくなる場合もあるが、時期に治る。問題視するものでもない。
ゆき子は彼女に苦痛を与えるためにこんなことをしたのではないのだ。
ただ、太宰と芙美子の間に本当の愛があるのか確かめたかっただけだ。
ゆき子は芙美子のことをとても大切に思っている故に、ろくでもないあんな自さつ趣味の輩に渡したくなかった。
だから、あの二人が付き合ってる幸せになるのか検証しようというわけだ。
云わば、愛の試練というやつだ。
「頑張って合格しちゃってください、二人とも」
電気もついていない暗い研究室で、ゆき子は独りごちった。
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麻月☆(プロフ) - 暁美 萌さん» ありがとうございます!!励みになります(*˙˘˙*) (2017年12月20日 6時) (レス) id: 2189571e01 (このIDを非表示/違反報告)
暁美 萌 - 面白い!!気に入りやした\(^∀^)/ (2017年12月19日 23時) (レス) id: 138e63448f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麻月☆ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/my3126rk5/)
作成日時:2017年2月9日 23時