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あれから照は宣言通り毎朝迎えに来てくれた。
毎日一緒に登校していると、やはり照とわたしは付き合ってるっていう噂が立つもので…
照のおかげで変に絡まれたりすることはなかった。
そして最初の頃は照とふっかと一緒に帰れないことが寂しかったけど、
わたしも友達が出来て帰り道に寄り道して遊んだりしてそれなりに青春を楽しんでいた。
明日から夏休みに入ろうという時、照に突然誘われた。
▶︎照Side
深「ところでひーくんはいつまでAちゃんと恋人
照「…なんだよ、ごっこって」
深「そのまんまじゃん。毎朝一緒に登校してさ、手も繋いでないんだろ?今時の小学生でももっと進んでるぜ〜」
照「いいんだよ、俺は今のままで満足なの!」
深「いいのー?そんなこと言ってて。
噂じゃAちゃんファンクラブ出来てるらしいよ。そのうち本当に誰かに取られちゃっても知らないよー?」
照「まじかよ…」
深「この際さー、みんなの前で熱いキスでも交わして、Aは俺のだ!って見せつければ?」
照「ばっ、本当の彼氏じゃないのにキスなんか出来るかよ!ふっかはもう黙ってて」
確かにAとは毎朝一緒に登校するだけで、あの日以来一度も手も繋いでなかった。
俺は日に日にダンスにハマっていき、楽しくてほとんど毎日練習していたため一緒に帰ることもあんまりなかった。
ってか練習ない日は大体ふっかも一緒だから三人で一緒に帰ってたし、二人きりで遊びに行ったりもしたことなかった。
…けど明日から夏休みでしばらくAに会えなくなるしちょっと本気出すか。
…
放課後、帰ろうとしてるAを呼び止める。
照「A、今日一緒に帰れる?」
『うん!今日は練習ないの?ふっかは?』
照「今日は部活休み。あいつは…用事あるって」
『そっか!今日は照と帰るって友達に言ってくる!ちょっと待ってて』
そう言って友達のところに行くAの後ろ姿をぼーっと眺める。
ふっかふっかって…俺と二人きりはそんなに嫌なのかよ。
…ちょっといじけそう。
『お待たせ!帰ろう!
久しぶりに照と一緒に帰れるのすごく嬉しいんだけど』
俺の気も知らないで。
無邪気に笑うこの天使に俺は翻弄されてばっかりだ。
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作者名:My | 作成日時:2021年10月20日 17時