Love in Palace 2

♯81 決まる ページ35

警察と話し合いをしてから数日後、マリウスが皇居に呼ばれた
皇后と直々に話をしたみたいだ
その帰りに偶然廊下で遭遇し、お茶を飲む事に

「このお茶おいしいから」
「...ありがとう 頂きます」
「...」
「.....」

沈黙が暫く続いた後話し出したのはマリウスからだった

「さっき皇后様からバレエでの支援をさせてくれないかと言われ、1か月後にロンドンへ留学することにしたの」
「えっ？留学？」
「僕にはバレエしかないし、日本では体験出来ない事もロンドンでは可能だし」
「そっか...」

なんか複雑な気持ちになった

「ごめんね…許してもらえるとは思わないけどもし出会い方が違ってたら僕達上手くいってたのかなって...」
「...うん...そうかもね 友達としてやっていけたかもね」
「ちゃんと貴方の事は妃宮として認めてるの 大変だけど太輔と仲良く頑張ってね」
「ありがとう...」
「...じゃっ僕はもう帰るよ お茶ご馳走様」
「あっ...」

俺が言葉を発する前にマリウスは席を立ちそのまま振り返らず出ていった


1か月後にはマリウスは日本から居なくなる
藤ヶ谷はどうするんだろう
俺はどうしたらいいんだろう









久し振りに横尾さんに呼ばれ藤ヶ谷と共に行くと既に玉ちゃんが皇后の隣に座っていた
俺らが座ったのを確認すると玉ちゃんが横尾さんに話しかけた

「おばあ様、実は今週末に誕生日を迎えます それで１つお願いを聞いて頂きたいと」
「まぁ裕太誕生日だったのね 忘れててごめんなさい お詫びという訳では無いけどそのお願いを聞きますよ」
「ありがとうございます お願いとは、お友達と誕生日パーティーを開きたいんです」
「パーティー？ いいんじゃないですか」
「出来ましたら近くにある別荘を借りて、1泊2日でお友達同士で過ごしたいと 良ければ皇太子夫婦も出席してもらいたいと思っております」

おー！楽しそう 横に座る藤ヶ谷の裾を引っ張り、賛成だよな？って感じで目で問いかける
すると皇后様から

「パーティーなら皇居内でも出来るはずでは」
「パーティーもありますが、卒業制作のヒントも探しに行きたくて 美術科は作品の提出があるので」

すると横尾さんが
「反対する理由はないよ 裕太楽しんでおいで許可します」
「ありがとうございます」

笑顔になった玉ちゃんが俺の方に視線を動かし、更に微笑みを強くした

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