Love in Palace 2

♯63 妃殿下の家出！？ ページ17

学校に戻り、隅から隅まで校舎内を捜しまわる
...こんなに走ったのはいつぶりだろうってくらい、宏光を見つけるために必死に走った

俺は途中マリウスに電話を入れ、タイの写真が宏光の部屋にあり、帰ってこない事を伝えると、ひとまず会いたいからと駐車してある所まで行くという
その間も捜しまわったが見つからず、車へ戻るとマリウスが待ち構えていた

「宏光を見なかったか？」
「そんな事でわざわざ僕に電話してきたの？」
「あの写真を見たせいかもしれないんだ...もし見かけたら連絡頼む それじゃ」
「そんな顔初めて見たよ 連絡ないのがそんなに心配？」
「心配だ」
「っ... よくも僕の前で辛そうな顔が出来るよね！」
「...妃殿下である前に 俺の妻だ」
「.......」

すぐさま車に乗り込み、その場を離れた



宮廷に戻り全ての防犯カメラが見れる管理室に入ると宮田から
「宮中にはいらっしゃらないようです もしやご実家に...」
「宏光は家族に心配をかける子じゃない」
「.....」

どこへ行ったんだ宏光 お願いだから連絡をくれ

その後暫く沢山のモニターを見ていると
「おい！1番下の左から二つ目の画像を見せてくれ！」
「はい」

モニターに近づき大きく映されたそこに宏光の姿が
「あそこは…」
「宮廷の1番外れにある茗禪堂です」
「茗禪堂...」
「古い書物を保管してある倉庫みたいなとこですが、小高い丘の上に建っております」

宏光が何故そこに行ったのかは分からないが、敷地内に居ることがわかりホッとし、すぐさまその場所へと向かった




どれだけ探しても見つからない
宮廷に帰ってきてミツが行きそうな場所を改めて考えてると...もう一箇所あった！

慌ててそこへ向かうと...
小高い丘の上に遠くを眺めているミツの後ろ姿を発見した

「ミツ！」

俺の呼び掛けに振り向きバレちゃったみたいな顔をする
「ここだと思った」
「...ごめんね 玉ちゃんに教えてもらった場所に勝手に来ちゃって...」
「大丈夫だよ...何処行ってたの？」

問いかけると少し表情を曇らせ
「昔俺が住んでいた世界」
「？」

昔住んでた世界？
ミツはまるで何もかも諦めた表情で、作り笑いを浮かべていた

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