Love in Palace

♯6 優しくして ページ7

週末は学校がないから皇太子妃教育が朝から過密スケジュールで、慣れないことだから集中力もすぐなくなる...

やっと休憩になり、慣れない正座をしていたので痺れた脚を伸ばして摩っていると

「...入るぞ」
「はい！」

珍しく藤ヶ谷が顔を出した
何かあったのか？

「ちゃんとやってるか？」
「何？偵察？真面目にやってますけど...」
「.....どうせ普段使わない頭を使って疲れてるだろうからこれやる」

何か一言多いけど、藤ヶ谷の手から渡されたのは、色とりどりの銀紙に包まれた飴やチョコだった

「わー！甘い物助かる！ありがとう」
「...裕太が慣れない勉強をしてるだろうから持っててやれと言うから」

...藤ヶ谷が俺の事思って持ってきた訳じゃないんだ...

言われたからとはいえ、持ってきてくれただけマシかと思い、１つ銀紙を外しチョコを口の中に入れた
うーん甘くて美味しい！
心の中で玉ちゃんありがとうと呟いた

ニコニコしながら味わっていると

「ところで皇太子妃教育だけどあまり進んでないと尚官から聞いたが」

うっ！もう少しでチョコ吐き出しそうになった
とにかく難しくて俺の意思に反して瞼が閉じたりすんだよ！
もう頭がパンクしそう

「.....」
何も反論出来ず黙っていると藤ヶ谷が近づき

「いいか！俺が自由に物事を決められる様になった頃にまだ馴染めず、皇太子妃がちゃんとこなせてなければ離婚するからな」
「え！？離婚！？」
「当たり前だ 俺は皇太子妃と結婚するんだから」

どうしよう...万が一離婚されたら...俺どうすればいいの！？

「じゃっ、わからないことは教えてくれる？」
「人に頼る前に少し努力しろ！」
「そんな...」

藤ヶ谷は幼少の頃から教育されてるから身についてるけど、俺まだ1ヶ月くらいだぜ？
手助けしてくれてもいいじゃんか！

...やっぱ俺より"皇太子妃"が必要なんだ

「...とにかく婚礼の儀までには形にしとけよ」
「.....はい...」

それだけ言うと藤ヶ谷は出ていった...

これがマリウスだったら優しくするんだろうな...
はぁ...このまま夫婦でやっていけるのだろうか

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