Love in Palace

♯14 初めての公式行事 ページ15

結局その後、お開きになるまで玉ちゃんが一緒に居てくれたお陰で、藤ヶ谷の友人から絡まれることなく済んだけど...マリウスと藤ヶ谷の関係を様々と思い知り、更に傍観してた藤ヶ谷に帰ってから文句いったら又喧嘩になってしまった


そんな状況下で、成婚後初めての公式行事に参加することになったけど大丈夫なのか？
皇室主催の展覧会を観に行くんだけど、テープカットをすることにもなって...



当日テープカットをしてから会場を観覧し、最後にマスコミの写真撮影
藤ヶ谷は淡々とこなしてる...俺はひたすらカメラに向かって引き攣る笑顔で対応してると

突然大声が聞こえた直後、藤ヶ谷の方に何かが飛んできた
見ればスーツに生卵が！

その後も飛んでくる卵に向かって反射的に手を出してて、藤ヶ谷に当たらないようにしてた
周りにいたSP達も慌てて舞台に上がり、護衛されつつ舞台から下ろされ、そのまま車の中へ

「大丈夫か？」
「...」
皇居に戻るまで一言も発せず、着いてからシャワーを浴びる為に女官数人に連れられていった

卵を阻止した衝撃で俺も汚れたから、シャワーを浴びた後、中庭のベンチに座り休んでいた
生卵をぶつけられた藤ヶ谷はかなりショックだったらしく、あの後部屋から出てこずひきこもってしまってるみたいで...


「はぁ...大丈夫かな...」
いつも俺に冷たいけどなんかほっとけない

「ミツ」
「あっ玉ちゃん」
「...大変だったね...大丈夫だった？」
「...うん...俺は平気なんだけど...たいちゃんが...」
「太輔も今までこんな仕打ちされた事ないからショック受けてるだろうな」
「...うん」

やっぱり気になる...ちらっと様子だけでも見てこようかと立ち上がれば
「どうした？」
「たいちゃんの様子みてくるよ」
「...行かない方がいいよ 太輔って人に弱みとか見せたくないプライド高いし、第一ミツが行くことないよ」
「なんでだ？」
「だって、ミツが落ち込んでたりしても気にも止めてもらったことないのにミツが行くなんて」

確かにそうなんだけど…でも俺が気になるから...
「やっぱ行ってくる」

玉ちゃんが何か叫んでるけど小走りで藤ヶ谷の部屋へ向かった

しかしエントランスまで来て足が止まる
藤ヶ谷の事は気になるけど部屋まで押しかけて、どう言葉をかければいいのか

それに又喧嘩になるかもしれない...と思うと足が竦む...
頭の中でぐるぐる考えてたら、カチャとドアの開く音がして、藤ヶ谷が出てきた

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